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〜五条 side〜

「Aおはよ。寒くなってきたね」




そう言っても返事はない。

ベッドの上で眠っている。



Aは昨日事故に遭った。

手術は無事に成功して一命を取り留めたけど
まだ目を覚まさない。


病室に寄るために出勤前に病院に来た。


ベッドの横の椅子に座ってAの手に触れる。




「傑さ、金ならいくらでも出すって言って個室確保してんの。金に物言わせすぎ」

「俺今日オペ2件しかない。ラッキー」

「でも今日定時で上がれるか微妙なんだよね」




返事なんて返ってくるはずないのに
目を覚ますかもしれない、って思って話しかけてしまう。




「……この感じ懐かしい」




思い出すのは、前世のこと。

俺が獄門疆から出てきたらAが昏睡状態のままで
こうして目を覚まさないAに話しかけ続けてた。




「A、行ってくるね。また後で来るよ」




病室を出て医局に向かう。


カンファレンスやら手術やら
いつもの業務をして、昼休み。


俺は病院内にあるコンビニでお昼ご飯を買ってAの病室へ向かった。



ガラガラと病室の扉を開けると




「……傑?」

「……わ、悟」




椅子に座り壁にもたれてパソコンをいじっていた。


俺も病室に入って椅子に座る。

ベッドを挟んで、傑の反対側に。




「……お見舞い?」

「あぁ」

「それは仕事?」




パソコンを指さして言うと「うん」と答えた。

俺は買ったパンやお菓子を開けて食べる。




「相変わらず甘いものが好きなんだね」

「うん。結局医者って頭使うし」

「確かにそうだね。
……さっき、主治医の先生から話を聞いたよ」




ん、

俺は顔だけ上げて傑を見た。


傑もパソコンを閉じて俺を見る。




「頭を強く打って……意識が戻るかは分からないそうだ」




は……



なん、つった……?




意識が戻るか、分からない……?









俺は目線を移してAを見た。


酸素マスクをして眠るA。




……なん、で、


なんでこうなるの








やっと、Aの手を掴んだのに


また、離れて行く。




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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , さしす組   
作品ジャンル:恋愛
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ゆかり(プロフ) - このまま結婚して、子供産まれるまで書いて頂くことは可能でしょうか? (11月21日 22時) (レス) @page33 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 少々遅れましたが、完結おめでとうございます!前世で幸せになれなかった二人が来世では幸せに生きていけると分かったときには涙が止まりませんでした。これからの二人の幸せをずっと願っています。 (11月21日 1時) (レス) id: 26843e8005 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - 夢主ちゃんと五条、、ずっと二人で幸せに過ごしてくれ、、!!完結おめでとうございます!!! (11月19日 21時) (レス) id: 733585db8f (このIDを非表示/違反報告)
にゃにゃにゃ(プロフ) - 涙腺崩壊しました。ずっとずっと幸せを祈ってます! (11月19日 17時) (レス) @page29 id: 33d0eba731 (このIDを非表示/違反報告)
あひゃひゃひゃしゃしゃ - 神すぎますた (11月19日 16時) (レス) @page29 id: 540adac644 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハルカ | 作成日時:2023年11月16日 15時

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