手を、2【五条悟】

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〜夏油 side〜

A：悟に会った
A：今日は帰らないかもしれない

悟：A見つけた

悟：夕方までには帰す

悟：今から家に送る



悟から最後に送られてきたメッセージは10分前のもの。



私は玄関に向かった。

そして鍵が開く音。




『……ただいま』

「おかえり」

『……』




服、悟のかな……？

Tシャツなんだけど長すぎてワンピースみたいになってる。


お茶を淹れてソファーに並んで座った。




「大丈夫？ 仲直りできた？」

『うん』

「そっか。よかったね」

『……夏油くん』

「ん？」




Aの目を見るだけで分かった。

今までのこの生活はもうすぐ終わるんだと。




『……もう少しだけ、ここで暮らして、しばらくしたら悟と暮らしたい』

「……うん。それがAの幸せなら、そうしな」

『……ありがとう』




どちらから、とかじゃなくて
私たちは抱きしめ合った。


よかった。本当によかった。

心の底から＿＿＿















「……え？」




Aが、ようやく幸せになれる

そう思ったのに




“Aが事故に遭って運ばれた”




悟からの電話で


私は立ち尽くした。



なんで、



こうなるんだ





Aと悟はどうして





真っ直ぐに幸せになれないんだ




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