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〜貴方 side〜

目が覚めた。


知らない部屋。だけど、匂いとお腹に感じる重みだけで悟って分かっちゃう自分に少しだけ呆れたり。


昨日、悟とたくさん話して、たくさん泣いて
クタクタになって眠ってしまったのか。



寝返りをうつと、悟の綺麗な寝顔。


その頬に触れた。


相変わらず眠りが浅いんだね

それだけで悟は目を覚ましてしまう。




『ごめん、起こした』

「……ううん。体調大丈夫?」

『うん。なんともないよ』




ぐい、と悟に腰を引かれる。

悟はそのまま私の首に顔を寄せて息を吸い込んだ。




『やだ、お風呂入ってないんだから……』

「んーん。俺の好きなAの匂い。いい匂い」

『……ほんとにやだ』




悟の体を押しても引き寄せる腕の力は増すばかりで。




『ねえ』

「ん」

『シャワー浴びたい』

「一緒に入る?」

『入らない』

「んぇーーーーー」




つ、と首筋に生温くて濡れたものが触れた感覚。

舐め……っ!?




『……ねえ!! 汚い!!!』




私は悟の体を押してその腕から抜け出した。


髪もボサボサだしメイクもぐちゃぐちゃ。

こんな姿悟の前で晒したくなかった……




「ふふっ、可愛い」




それなのに悟はそう言う。


ベッドの上で笑う悟を見て胸が苦しくなった。




『……悟、本当に私でいいの?』

「うん。Aがいないと俺もう生きていけない」

『……』




悟は起き上がってベッドから出た。

そして私の手を掴んでどこかへ歩く。


廊下を通り、ドアを開ける。


洗面所だ。




「俺も入ろっかな」

『嫌だってば』

「なんでぇ……前は一緒に入ってたじゃん」

『……』

「まぁいいや。下着、硝子のでいいよね?」

『硝子……?』




え、硝子、そんなにここに出入りしてるの?


悟を見ると「あそっか」と零す。




「ま、上がったら話そ。俺今日夕方まで時間あるから、Aがよければだけど」

『……夏油くんに連絡入れておいて』

「りょーかい!」




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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , さしす組   
作品ジャンル:恋愛
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ゆかり(プロフ) - このまま結婚して、子供産まれるまで書いて頂くことは可能でしょうか? (11月21日 22時) (レス) @page33 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 少々遅れましたが、完結おめでとうございます!前世で幸せになれなかった二人が来世では幸せに生きていけると分かったときには涙が止まりませんでした。これからの二人の幸せをずっと願っています。 (11月21日 1時) (レス) id: 26843e8005 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - 夢主ちゃんと五条、、ずっと二人で幸せに過ごしてくれ、、!!完結おめでとうございます!!! (11月19日 21時) (レス) id: 733585db8f (このIDを非表示/違反報告)
にゃにゃにゃ(プロフ) - 涙腺崩壊しました。ずっとずっと幸せを祈ってます! (11月19日 17時) (レス) @page29 id: 33d0eba731 (このIDを非表示/違反報告)
あひゃひゃひゃしゃしゃ - 神すぎますた (11月19日 16時) (レス) @page29 id: 540adac644 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハルカ | 作成日時:2023年11月16日 15時

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