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〜及川 side〜
新入生の集まりはまぁ上々かな。
北一のメンツも何人かいたし
すぐにベンチ入りしそうな1年もいるし。
『穴はレシーブかなぁ。あとジャンプサーブ打てる人が少ない』
「だよねぇ……」
『合宿はまずそこの強化だね』
「うんうん」
俺は今、数年ぶりにAの家に来ていた。
部活が終わってそのまま。
Aのお父さんは仕事でしばらくいないらしい。
……ラッキーじゃん。
なんて、思っちゃダメなんだけど!
だって合宿のこと話に来たんだもん!
でも中3の終わりにもぬけの殻同然だった家が
今はすっかり元通り。
風鈴もちゃんとぶら下がっている。
ベッドも、机も、テーブルもそのままだ。
『……徹聞いてる?』
「……ごめん」
『花巻松川は最低でもジャンプサーブ習得させたい』
「うん」
『可能なら矢巾も』
「だね。そうしたらピンサーとかで入れる」
『うん』
Aがルーズリーフに綺麗な字でメモしていく。
……字も昔から変わんない。そのまんまだ。
……髪、伸びた
綺麗。サラサラしてる。
ていうか色つきリップしてるじゃん。可愛い
間近で見ていると、本当に理性がダメになる。
「……A……」
『なに?』
Aはそんな気なんて全く無さそうに字を書きながら返事だけをする。
……
俺はAの手からシャーペンを奪ってテーブルに置いた。
『なに、』
俺の行動にAがこっちを向いた。
のをいいことにそのままAの唇に噛み付く。
……久しぶりのキス。
でも、覚えてる。この感じ。
『っ、』
逃げようとするAの後頭部に手を添えて無理やりにも押し付けた。
少しだけ開いた唇に自分の舌をねじ込む。
『ん、っぅ』
……あーAここ弱いまんまだ。
可愛い
Aが弱い力で俺のジャージを掴んだ。
俺の理性はとっくに負け。
このAを目の前にして保てるわけが無い。
「……しよ?」
『っ、やだ、疲れた、』
「俺がやだ」
そのままAを床に押し倒した。
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メルン - 文才凄すぎて羨ましいです!!続き楽しみに待ってます!!応援してます💪 (2月25日 16時) (レス) @page22 id: b9ee1d4dd6 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - 新作楽しみにしてました!応援しています! (2月25日 2時) (レス) id: 120d94ae6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハルカ | 作成日時:2024年2月23日 16時