14 ページ14
.
〜国見 side〜
晴れて青葉城西に入学し、部活見学一日目。
隣のクラスの金田一に連れられて俺はバレー部の体育館に来ていた。
「渡っちアタックライン超えてる！」
「すんません！」
「及川はホームランなんとかしろ！！」
「すんません！！！」
かつての先輩と、知らない先輩が混ざっているバレー部はなんか変な感じだ。
でも顔見知りの先輩はみんな変わってなさそうで少し安心。
金「おい国見……」
「なに」
金「あれ……」
練習をぼんやりと眺めていると不意に金田一に制服を引っ張られ金田一の方を見ると、どこかを指さしていた。
その指し示す先にいたのは
「え、江崎先輩……」
金「東京に行ったんじゃなかったっけ……？」
「俺もそう聞いてるけど……」
東京に引っ越したと噂されていた
中学のとき少しだけお世話になった江崎先輩もなぜかいて。
『徹ー』
「はーい！ あ、みんな、1年生来てる！」
……あの感じ見ると多分ふたりはまだ付き合ってるんだろうな。
中学のときは学校で1番有名なカップルだった。
美男美女ってのと
どっちもバレーに傾倒しすぎっていう。
あと普通に性格とかもお似合いだってので。
「……まあ別れるわけないか」
金「？」
「こっちの話」
及「やっほー金田一、国見ちゃん」
金「こんちゃす！」
「……ちは」
ぼーっと考え事をしていたら及川さんが目の前に来ていた。
あの胡散臭い笑顔を貼り付けて。
……近くで見るとすげえや。
なんか、でけえ。
やっぱすごい人なんだな。
及「ふたり今日ジャージある？」
金「あります！」
げっ。
金田一がやる気満々にバッグを叩いた。
及「そんじゃもう練習混ざっちゃお！
部室案内するからこっち来て〜」
……あー……
一応、的な感じでジャージとシューズ持ってきたけど
まさか本当に練習とは。
つか入部するの？ 的な確認は無しなのね。
「ここに来たイコール入部でしょ？」的な感じなのね。
強引さも変わらない及川さんの大きな背中を追いかけて
「ああこの感じ懐かしいな」と思ってしまう自分もいた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 769人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
メルン - 文才凄すぎて羨ましいです!!続き楽しみに待ってます!!応援してます💪 (2月25日 16時) (
レス) @page22 id: b9ee1d4dd6 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - 新作楽しみにしてました！応援しています！ (2月25日 2時) (レス) id: 120d94ae6d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハルカ | 作成日時：2024年2月23日 16時
