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〜貴方 side〜

……温かい

ていうか、体厚くなったな。


練習のときも思ったけど
体格も変わって、バレーも更に上手くなってて。



2年。


それがどれだけ長い時間だったか思い知らされる。



私から離れたのに

その2年間も私が見守っていたかった。そばで支えたかった。なんて自分勝手なことを思ってしまう。




及「……次無断でいなくなったら、俺死ぬ」

『……うん』

岩「いや“うん”じゃねえ。重すぎるだろ」




もはやはじめは私と徹がくっついていてもそこにはつっこまない。

これが当たり前だから。



徹は私の首に頭を押し付けた。

柔らかい髪がくすぐったい。



私はその頭に手を伸ばして優しく撫でた。




及「……あーやだやだ。今年で引退とか時間足りなすぎ」

岩「だな。誰かさんが宮城に残ってくれれば3年あったのにな」

『ごめんて……』

岩「時間ねえから、頼むぞ、A」




え、と、私は顔だけはじめの方を向けた。

街灯でほんの少しだけ照らされたはじめの顔は真剣そのもので、
私に目で訴えてくる。




及「……だね。頼むよ敏腕マネージャー」

『うぇ……善処します』

岩「とりあえず部員の名前は覚えたろ。
明日からビシバシ行けよ」

『う……少しは優しいキャラでいたかったよ』

岩「諦めろ」




ガシガシ、とはじめが乱雑に私の頭を撫でた。

すると徹が勢いよく顔を上げて「ちょっとやめてよ! 俺のA!」と体を思いっきり徹の方に引き寄せられる。


髪が乱れてしまったのか、手ぐしで直してくれる徹。




岩「へーへー。帰んべ帰んべ。明日も朝練あんだぞ」

及「わかってっし!」




はじめが立ち上がりひとり歩き出す。

のを私と徹が追いかけた。




『朝練って何時から? 何時に家出るの?』

及「俺らはいつも早めに行ってるから6時に家出てる」

『分かった』

及「んふふ、Aの目がやる気満々だ」

『当たり前でしょ!! 全国行くんだから!!』

岩「おう。連れてってやるよ」

『……はじめイケメンになったね!』

及「……浮気だ! こんな目の前で堂々と浮気だ!」

岩「あーめんどくせー」




……この感じ、懐かしい。




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設定タグ:ハイキュー!! , 及川徹 , 岩泉一   
作品ジャンル:恋愛
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メルン - 文才凄すぎて羨ましいです!!続き楽しみに待ってます!!応援してます💪 (2月25日 16時) (レス) @page22 id: b9ee1d4dd6 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - 新作楽しみにしてました!応援しています! (2月25日 2時) (レス) id: 120d94ae6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハルカ | 作成日時:2024年2月23日 16時

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