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〜岩泉 side〜
A、と、思わず声が出そうだった。
それをなんとか堪えて
担任の隣に立つAを見る。
東京から来ました。
生まれはこっちで、中学まで宮城にいたので仲良くしてください。
よろしくお願いします。
Aの声だ。
元々美人だったのに、更に綺麗になった。
長い髪の毛は中学のときは校則でいつも結んでいたのに
今は下ろされている。
まっすぐ、焦げ茶色の髪。
少し背が伸びたか？
中3の身体測定では168あったけど今は更に伸びてる気がする。
白いブレザー、似合うな。
やっぱ顔がいい奴がこういうのは着るべきだ
……ああ
思考が止まんねえ。
腹立つけど、嬉しい。
「江崎の席はあの角だ」
と先生は俺の方を指さした。
Aは多分、最初から俺がこのクラスにいることを知っていたんだ。
『分かりました』
先生にそう言うと、席の方＿＿じゃない。
俺の方を見て、綺麗に笑って小さく手を振る。
「えなに、知り合い？」
それが見えた数人がザワつくけど無視。
Aが来る。
俺の横を通り過ぎて
俺の後ろの席に座る。
カバンを置く音。筆箱を机に出す音。
『よろしくね』
多分、隣の人に挨拶してる声。
「始業式9時からだから50分には廊下に並んどけよ〜」
先生はそう言って教室から消えて行った。
『はじめ』
「っ」
Aの声が俺の鼓膜を揺らす。
はじめ、おーい
とAはまた俺の名前を呼ぶ。
……しらね。ふざけんな。
勝手に東京行って、勝手に戻ってきたくせに
すぐに相手してもらえると思うなよ。
と無視をしようとしたら
『ねーえ』
「っやめろ」
背中に、何か触れて
ぞわりと鳥肌が立った。
思わず後ろを向くとケラケラ笑うA。
その手にはシャーペン。多分それで俺の背中なぞったんだろうな。
『背中相変わらずダメなんだね』
「……うるせーまじでふざけんな」
『ごめんね』
「……それは及川に言え」
『……うん』
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メルン - 文才凄すぎて羨ましいです!!続き楽しみに待ってます!!応援してます💪 (2月25日 16時) (
レス) @page22 id: b9ee1d4dd6 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - 新作楽しみにしてました！応援しています！ (2月25日 2時) (レス) id: 120d94ae6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルカ | 作成日時：2024年2月23日 16時
