16.バッドタイミング ページ17
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ある程度言い合いをした所で、私達は 面白くなってくすくすと笑い出す。
なんだか そらる先輩を挟まずにちゃんとまふ先輩と話すのは珍しい事だったが、やはり気を遣わなくていい分ラクで楽しい。
けらけらと笑い疲れたところで、あー面白いと 一歩後ろに下がると、悲しいかなそこは段になっていて ぐらりと後ろに体制を崩す。
そんな私を見た まふ先輩は、慌てて 私の背中に手を回し ガタン、と鈍い音ともに私が倒れるのを阻止してくれた。
｢ あっぶな…Aちゃんほんと、危険なことばっかするのやめてください ｣
｢ 私も今のは想定外でした ｣
悪い足場から視線をあげると、何とそこにはまふ先輩のどアップ。うおっ、と女らしくもない声を上げてしまったことは聞かなかったことにして。
今の状態は中々のもので、まふ先輩の片手は私の背中、もう片方の手は1番手前にあった机に置かれている。傍から見れば、まふ先輩が私を机まで追い込んだように見えるような形になっているわけで。
ちょっとこれはさすがに照れる。私はそらる先輩の事を毎日考えて色んなシチュエーションを妄想してはいるが、だからと言って全てが経験済みな訳では無いのだ。
むしろ、逆。こんなんだから 私に言い寄ってくるような男性なんて居らず、全くの男に耐性のない女に育ってしまったわけである。
そんな中この体制というのはなかなかに私の心臓を跳ね上がらせるもので。慌てて まふ先輩の胸板を押そうとした時だった。
｢ まふ〜、ここに居たの? ｣
そんな言葉と共に無遠慮にも開けられたそのドア。その声を、聞き間違えるほど私は 彼の事をどうでもよくは思っておらず。
私は あわわわわ、と更に動揺する。
どうやら まふ先輩も驚いた様で 私からぱっと手を離した。
ーーーーだが、時すでに遅し。
ドアを開ける時にはまふ先輩に隠れて上手い具合に見えていなかったのだろう私だったが、良く見てしまえば 誰かなんてすぐに分かる。
ドアを開けた、ーー私の大好きなそらる先輩は、あー…と気まずそうに視線を逸らす。私は そらる先輩の誤解を解こうと そらる先輩!?と名前を呼んだのだが、すぐに後ろを向いた先輩は此方を振り返ってはくれず。
｢ なんか、邪魔したっぽくて…ごめん ｣
｢ そらる先輩 ちがっ ｣
後ろ手にピシャリ、と閉められたドア。
そのドアは、もう彼の手によって開けられることは無かった。
続く (更新停止中)
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ゆきか - ストーリーの内容ものすごく好みです！更新待ってます！ (2019年10月10日 23時) (
レス) id: f42ad21887 (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - わっふるくりーむさん» ヤギの罪が重すぎですね… 感想ありがとうございます、やる気が満ち溢れるマン (2018年11月25日 2時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 彩都さん» ありがとうございます！ゆっくりですが、これからも頑張りますので よろしくお願いします！ (2018年11月25日 2時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
わっふるくりーむ(プロフ) - ごめん私の語彙力もヤギに食べられたわ（天を仰ぐ）ありがとうございます… (2018年11月24日 11時) (レス) id: f1fb733784 (このIDを非表示/違反報告)
彩都(プロフ) - やばい！大好きすぎる！更新お疲れ様です！ (2018年11月24日 10時) (レス) id: 16d9298981 (このIDを非表示/違反報告)
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