新世界樹の迷宮ミレニアムの少女生き別れの少年少女３ (ページ8)

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もう一人のページ8

――『ねえ、まだ続けるつもり？』

誰だ、お前。続けるって、何をだよ。

『誰って…あ、そっか。分かんないのか。私は
“あたし”の中にいるもう一人の自分。…分かるかな？つまり、“あたし”が知らない“自分”…みたいな』

ああ、分かったよ。お前はもう一人のあたしなのか。で、何を続けるって？

『…本当の家族の記憶を無くした、フリ』

何を言ってんだよ。フリなんかしてないよ？本当に無いんだって。もう一人の自分なら分かるだろ？

『分からない事もないけどなあ……私は記憶があるんだよな…んー…正確に言うと、あたし…あんたは無くしてないんだよな…記憶を』

無くして……あれ、無くしてるんだっけ、あれ、どうだっけな…ッッ！？

『んー、混乱して来たかなあ…どうしよう…』

何だよ何だよ何だよあれ、あたしは何を無くしたんだ？何を何を何を何を……

『あっちゃー……これは私が出た方が良いかな…さすがにこのままはマズイな…』

何を何を何を何を何をナニヲナニヲナニヲナクシタ……

『………予想はしてたが…ま、また会うときに、な』

いつだよ、いつ会うんだよ、お前と

『…次あんたが倒れた時。そんなに遠い未来じゃないけど、ね』

倒れた時、だと……？

『不思議な事に私にはあんたの未来が見えるんだよ』

ああ、不思議だね。見えるんだ。ふしぎ …

『あんたが壊れないうちに私は失礼するよ。まあせいぜい頑張りな』

がんばる

………誰ノ為ニ？