1次試験 2 ページ14
息苦しいトンネル
どのくらいのあいだ走っかなんて、こんな暗闇の中じゃ時間の感覚が鈍って分からない
気がおかしくなりそうで、恐怖を感じる
それでも、この場に止まりたくもないから、前に向かって足を進めるしかない
ゴン達の顔をふと、思い出す
もし、彼らといたら、こんな怖さ微塵も感じないのかもしれない
それどころか、この状況を楽しんでいるのかも…
そう、きっと、みんなで笑いあいながら……
そんな幻想に苦笑すると、地面を強く踏み蹴った
前にいる男達を一人、また一人とクラピカは抜かしていく
苦しくなる息が、走ることによる辛さだけではないと否が応でも理解した
早く、早く前へ進まなくては
こんな所、もう、出たい
光を見たい
安心したい
…
誰かが側に来てほしいと思う前に
少し、ため息が零れた
強くなるって決めたのに、バカみたい
こんなんじゃ、昔と同じ弱いままだ
・
「ったくよー。お前達がビビりすぎるから、クラピカどっか行っちまったじゃねーか」
案外、夜目が効くレオリオは周りを見渡した
でも、そこに見覚えがある金髪の青年はいない
「前の方にいるのかなー」
ジャンプをしたり、首を動かしながら、ゴンは前方を見やった
「……」
そんな2人を見ながら、キルアは首を傾げた
ゴン達が言う『クラピカ』とは、あの金髪の奴だ
年は16、7くらいの猫目の青年
こんな場所が不釣り合いな程、整った顔立ちだったのを覚えている
でも、それだけだ
結局、会ってから一言も話さないままどこかに行ってしまった
ゴンは気に入ったし、レオリオもそんなに嫌な奴じゃない
こんなとこで、良い奴らに出会ったなって思う
けど、クラピカは別だ
あいつは何だかいけ好かない
最初っからオレに警戒心丸出し
気にしないでいたけど、当然、良い気分なんかするわけない
そんな奴が何で、この2人といるのかキルアには意味が分からなかった
クラピカは無愛想だったし、神経質っぽいし……
よくここまで一緒にいれたなって思う
「……別に良くね？先に行っちまったなら、ほっとけばいいじゃん」
2人は驚いてオレんとこを見たけど、逆にこっちが驚きだって
そんな他人にいちいちかまうなよ
「……オレ、先に行ってるわ。クラピカ探してくるぜ」
ヒラリと手を振ると、レオリオは先を行く人混みの中に消えてしまった
チラリと隣を見れば、なぜかゴンが安心した顔をしている
キルアはまた、首を傾げた
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純花 - 頑張って下さい！ (2019年10月5日 10時) (
レス) id: d5c5fac556 (このIDを非表示/違反報告)
柊 ニイナ - 久しぶりに更新をしてみたら、なんということでしょう、星が黄色になっていました。評価して下さった方、お気に入り登録して下さった方、小説を読んで下さってる方、本当にありがとうございます。気まぐれな作者ですが、これからもよろしくお願いします。(o´ω｀o) (2015年8月20日 0時) (レス) id: 00fd6c485f (このIDを非表示/違反報告)
◇ライト◇(プロフ) - 柊 ニイナさん» はい！楽しみにしてます(*´∀｀) (2015年3月6日 23時) (レス) id: 27e7b74444 (このIDを非表示/違反報告)
柊 ニイナ - ◇ライト◇さん» ◇ライト◇さん、ありがとうございます。学生の敵（テスト）をやっと倒せたので、これからは更新率増やしていけるよう頑張りたいと思います。 (2015年3月6日 5時) (レス) id: dfd590a73e (このIDを非表示/違反報告)
◇ライト◇(プロフ) - すごく続きが気になります！更新頑張ってください！！ (2015年3月5日 1時) (レス) id: 27e7b74444 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 ニイナ | 作成日時：2014年12月10日 22時
