ＰＡＩＮＴ ＦＡＣＥ【文スト】【男主】

５. ページ5

『…中也さん此処不気味だねェ…わくわくしちゃう』

「そうかァ？」

見上げながらそう言い合うボクらは今取り引き現場で使われてる今にも崩れそうな古い洋館の下に居る

一応言っておくけど人の気配は見る限り無い

「…行くかァ」

その言葉を聞いて頷くと中也さんと手を繋いで歩き出した



コツコツとボクと中也さんの歩く音と隙間風のぴゅぅという音だけがまるでトンネルに居るかの様に鳴り響く

暫く探索していると背後からドドドドという地響きと喧嘩をしているような声が聞こえてきた

誰かが来たみたいだ

というかめっちゃ凄い勢いで此方に来るんだけど

「ほらほら敦君,早く来ないと置いていくよ〜！！」

「太宰さん待っ…て危ないっ！！」

「え？」

『あっ…』

ぶつかると思った瞬間中也さんが見えぬ程の速さで拳を確り太宰さんの鳩尾へとめり込ませる

「…チッ…何で寄りによって手前が来るんだよ…」

「ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ…それは此方の台詞だよ中也…」

「き…君大丈夫？」

『うん,中也さんが守ってくれたから平気ィ』

にっこりと笑って敦君と呼ばれた男の子を見る

間違ってなければこの子は人虎君なんだけど…









…頼り無さげで何か可愛いかも…んふっ♪

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