【歌い手】3人4脚は難しい。

よん ページ5

私が思っていたことは当たり、当日にきたLI.NE。13:00頃に〇〇で待ち合わせね、という文と可愛らしいスタンプ。さすがこころちゃん。


差し入れを買うため、11:00頃に家を後にする。きっと2人は何も用意しない、はず。こころちゃんなら手作りのお菓子とか持ってきそうだけど…


確かまふまふさんは和菓子が好きだったはず…でも和菓子って苦手な人もいるよね。和菓子と洋菓子持ってったら大丈夫かな？うん、そうしよ。


店員さんから品を受け取り時間を見ると、12:50。ここから待ち合わせ場所は5分ほどで着くから5分前には着ける。っていうか、私何にも考えずに服着てきちゃったけど大丈夫なのかな。でもオシャレしていっても変だよね。もういいか。きっと今からの数時間は誰とも話さず過ごすんだから。


待ち合わせ場所で携帯を触って待っていると、15分遅れて2人が歩いてきた。


「お待たせ」


「ごめんね！遅れちゃって…ちょっと髪のセットに時間がかかって…」


「ぜ、全然大丈夫です！」


「そ？じゃあ行こっか！」


こころちゃんはらんちゃんの隣に並んで歩き出した。私はそんな2人の後ろに着いていく。今日のらんちゃんの服は可愛いよりかはカッコイイ分類に入る格好をしていた。パーカーにショートパンツというシンプルなスタイル。だけどらんちゃんが着るとあら不思議。カッコイイ。惚れそう。


こころちゃんは男ウケしそうな格好。ピンク色のワンピースを着ている。ブサイクな人が着たらクスッと笑ってしまうようなその格好も、こころちゃんは似合っているから何も言えない。どうぞそのまま生きて。


2人の服を見て、自分の今日の服に視線を移した。ガウチョパンツにパーカー。うん、何も言えないね。私は隅の方にあるホコリだから、何を着ようと誰にも関係ないけど。


チラチラと感じる視線は全て2人のもの。「あれってぱすからーのらんちゃんじゃない！？」という声も、「こころちゃん生で見たけどマジで可愛い…」という声も。私の浴びたことの無い言葉ばかりで、少しだけ羨ましく感じた。

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