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栞奈「福良は?なんでAのこと呼んだの?」
「昔作ったおじやが食べたかったんだって。」
栞奈「毎日店来てるでしょ?お金払って食べなよね」
「小学校の時に初めて拳くんに料理作ったのがそれだったから。風邪で恋しくなったんじゃないかな?」
栞奈「・・・福良に突然呼び出されてあっちのフィールド行ったって聞いたから心配してたけど全然辛そうじゃないね?」
「え?」
栞奈「福良の猛攻にいっつも困ってたのに。今日は何ともなさそう。むしろ心配そう。」
「・・・拳くん、おじや食べて泣いたの。」
栞奈「泣いた?弱ってるな〜」
「その姿見たら・・・小学校の時の拳くん思い出して」
栞奈「小学校?なんで?」
「拳くん小学校の時はまだよく話しかけてくれてたでしょ?私が避ける度に辛そうな顔してたから。だから熱出しておじや出した時ね、しんどいだろうに本当に嬉しそうで。私は今まで忘れてたけど、拳くんには思い出の1つだったんだなって思って。」
栞奈「・・・福良の学生生活は全部A基準だったり。」
「そんなこと・・・ないと思うけど。」
栞奈「どうだか。でもあれだね、A福良のこと理解しようって思えてきたんだね。」
「・・・そう?」
栞奈「いいことだと思うよ。」
家に帰り、寝る前にノートを取り出してレシピを書く。
栞奈「ん?なになに?」
「おじやとか、簡単な料理のレシピ書いて拳くんに渡そうかなって。」
栞奈「なんで?」
「私がいなくても作れた方がいいでしょ?」
栞奈「んー・・・福良は受け取るかなー・・・」
「え?」
栞奈「A分かってるようで分かってないなあ。」
「さっきは理解しようとしてるって、」
栞奈「しようとはしてるけど、ずれてるの。」
「ずれてる?でもおじやが食べたいって。」
栞奈「明日も行くんでしょ?まあ渡してみなよ。私の予想が当たってるとは限らないし。」
栞奈の言ってることが気になったけどないよりはある方が良いだろうと思って書き続けた。
ー翌日
ピンポーン
kwmr「いらっしゃい。」
「お、おはようございます。」
また、オフィスにやって来た。
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たらこ(プロフ) - 宇宙さん» わ、幼少期編まで...双子編最後までお付き合いいただきありがとうございました! (2021年3月26日 23時) (レス) id: d9464ae33a (このIDを非表示/違反報告)
宇宙(プロフ) - たらこさん» 完結おめでとうございます!最後の手紙に感動しました。幼少期編も読んでみます!お疲れさまでした! (2021年3月26日 21時) (レス) id: 72a0436486 (このIDを非表示/違反報告)
たらこ(プロフ) - 名前さん» 読み続けていただいた上に再度のコメントありがとうございます!ようやくここまで辿り着けて私もほっとしてます。こちらこそありがとうございます! (2021年3月23日 23時) (レス) id: 1dc2ca21b8 (このIDを非表示/違反報告)
名前(プロフ) - またこちらの場所をお借りします。本当に、本当に、嬉しいです。枯淡で6人と栞奈ちゃんと過ごしてくれていること、今日のお話のために今まで読んでいたのではないかとさえ思っています。ありがとうございます。 (2021年3月23日 22時) (レス) id: 5717194b21 (このIDを非表示/違反報告)
ちぱ(プロフ) - 宇宙さん» 以前もコメント下さった方ですよね?(同じ名前の別の方だったらごめんなさい!)和解まで読み続けていただいてありがとうございます。どうしても家族って比べられがちですよね。これからは衝突せず微笑ましく進むかと思いますので!また読んでいただけると嬉しいです。 (2021年3月23日 21時) (レス) id: d9464ae33a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たらこ | 作成日時:2021年3月9日 15時