inferiority【QK】

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入学式の看板の前で2人で写真を撮る。


fkr「ほら、Aも笑って！」


そう言われて無理矢理笑顔を作る。


fkr「うん、撮れた。母さんに送っとくね。Aの携帯にも今送っておいたから。」


別にいらないんだけどな・・・


「ありがと。じゃあ今夜ね」


fkr「え、あ、ちょっと！」


なんとか入学式は1人で受けることが出来た。


オリエンテーションは学部別だったので拳くんと鉢合わせることもなく無事に終わった。


終わってから夕方まで時間があったから栞奈と待ち合わせてお茶することに。


栞奈「A〜！！！やっと東京で会えたねー！！」


「引っ越しってこんなに労力いるんだね・・・東京に来るってことしか考えてなかった自分が甘かったって痛感する」


栞奈「ほんとそれよ。私なんてAと違って家事一切出来ないからまず家が片付かない(笑)で、福良くんとはどうよ？まさか同じ大学になるとは、だよね。なんで東大いかなかったんだろうね。」


「センターがイマイチだったんじゃない？拳くんのセンターの点数なんてさすがに知らないけど・・・東工大と違って2次試験の方が比重おっきくてもちょっとは加味されるし。」


栞奈「うーん・・・なんか怪しいんだよね。しかも2人暮らしかあ・・・」


「まあ、一緒になっちゃったんだからしょうがないよ。同じ場所に通うのに別々の部屋借りてってお願い出来ないし。学部は違うから絶対双子ってバレないように頑張る・・・！」


栞奈「しんどくなったらいつでも私の家泊めてあげるから！ご飯作ってくれたらタダで泊めてあげる(笑)」


栞奈がいてくれて助かった・・・



「ただいま〜・・・」


fkr「おかえり。オリエンテーション終わってすぐ帰ってくるかと思ったのに。」


「夜ご飯って話だったんだから別にいいでしょ。ご飯作るからどいて・・・」


fkr「そうだけど・・・」


分かってる。


拳くんは昔から私との距離感を変えてない。


変えてるのは私。


でも私はもっと離れたい。拳くんと家族って関係を限りなく薄くしたい。


拳くん賢いし空気を読むのも得意なのに、なんで離れてくれないの。


これからの4年間がちょっと憂鬱になった。

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