inferiority【QK】

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その日から、決まって木曜日には必ず拳くんがお店に来るようなった。


注文するのはいつも私が作るメニューのおすすめ。


何を話しかけてくるわけでもなく黙々とでもゆっくり食べては帰って行く。


何がしたいのか分からない。


栞奈に相談してみたけど「実害がないなら好きにさせておけば？」と言われてしまい。


気付けば再会してから3ヶ月が経っていた。


fkr「ごちそうさまでした。」


「いつもありがとうございます。780円になります。」


fkr「あの・・・今度、というか来週の月曜日QuizKnockのサブチャンネルで投稿される動画があるんですけど見てもらえませんか？」


「え、あ、月曜日ですか。分かりました。」


fkr「ありがとう。18時に投稿されるので。これちょうどです。じゃあ。」


「あ、ありがとうございました。」


月曜日・・・来週は夕方で終わりだったかな。18時に見られそうだけど。


クイズの動画みても1問も分かんないし・・・


栞奈「動画見ろって？何の告知？福良の行動はほんと分かんないね。私も仕事終わり次第見るわ。」


ちょっと月曜日が憂鬱。


そして月曜日、今の時間はお昼から夕方までの人の少ない時間なので大将は休憩、これが終われば今日は終わりである。


sgi「やっほ、今日は回鍋肉にするわ〜」


「・・・」


sgi「Aちゃん？」


須貝さんに肩を叩かれてようやく気付いた。


「ひゃっ、あ、すみません、いらっしゃいませ。」


sgi「や、それは全然いいけど・・・あ、回鍋肉お願いします。」


「あ、はいかしこまりました。」


sgi「Aちゃん、どうしたー？」


「・・・今日って何の動画がQuizKnockのサブチャンネルで出るんですか？」


sgi「え？」


「あ・・・ご、ごめんなさい今の聞かなかったことにしてください。」


sgi「・・・福良になんか言われた？」


「・・・今日の動画見てほしいってこの前言われて。今まで話しかけられることもなかったので気になって。ただの宣伝ならいいんです。変なこと聞いちゃってすみません。」


sgi「俺もどの動画がいつ出るかは分かってないんだけど、俺思い当たるの1個あるわ。」


「え。」


sgi「ね、もし1人で見る予定なら、この後一緒に見ない？これで上がりなんでしょ？」


「・・・お願いしてもいいですか？」


ほんとはめちゃめちゃ怖くて。


一緒にいてくれるのがありがたかった。

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