34.現代編start ページ34
大学を卒業した私はそこそこの電子機器メーカーに商品研究員として就職した。
色々最初は初めてのことばかりで大変だったけど自分の研究知識もそれなりに使えて良いところに就職できたな、なんて思った。
4年目の秋だった。
良くしてくれていた部長が関西支社へ転勤となり代わりに海外赴任から帰ってきたばかりの高見部長が直属の上司となった。
高見部長はどうやら私が嫌いなようだった。
毎日のように怒鳴りつけられ、残業を命じられた。
へとへとだった。
泣いてる暇なんてないくらいやり直し、お茶をぶっかけられたことだってある。
先輩や同僚が助けてくれたけど別室に呼び出して注意という名の罵声を浴びる毎日だった。
いつだったかな、そうだ、月末の金曜の夜だった。
プレミアムフライデー、華の金曜日と称しみんな早々に退社していて。
私にはそんな法的に定められていないもの存在しないようなものでその日も残って仕事をしていた。
フロアには誰もおらず1人で実証結果をまとめ、片付けをしていると退勤したはずの高見部長がやってきた。
「お疲れ様です・・・」
高「・・・待たせてごめんね福良さん。」
「え」
高「君可愛いしみんなから好かれてるからなかなか1人にできなくてさ・・・ようやく1人で残業してくれたからこうやって話せるよ。」
「え、あ・・・・」
高見部長が近づいてくる。
立って逃げろと頭は言ってるのに四肢に伝達されない。
走りだそうとしたときには腕を掴まれて押し倒されていた。
「は・・・離してくださ・・・誰か・・・・」
高「うぶな反応で良いね、やっぱ女性はこうでなくちゃ・・・海外の女は微妙でさ・・・」
この人結婚してるよね?どういう神経してんの?
ブラウスが破られ手がスカートの中に入って来た。
「や・・・・拳く・・・・」
もうだめだ、と思った時だった。
警備員の人と先輩が入って来て部長を引き離してくれた。
その後はすごいスピードで進んでいった。
日々の高見部長の態度やあの夜起きたことについて先輩が写真におさめてくれたおかげで高見部長は懲戒免職となったそう。
あんなことがあったのに会社を続ける気にもならず退職することとなった。
そこそこの企業だったのでマスコミにリークされることを恐れたのか退職金がかなり上乗せされ、代わりにマスコミ等への公表はしないという書面にサインした。
口封じだったのかもしれないが、もう長引かせたくなかった。
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たらこ(プロフ) - 亜希さん» 最高と言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます!長いお話なのでゆっくりでも大丈夫です。読んでいただけると嬉しいです(^^) (2021年5月27日 23時) (レス) id: d9464ae33a (このIDを非表示/違反報告)
亜希(プロフ) - 泣きながら読みました。特に福良さんサイドの初めての時に。もう、最高ですね。続き読んできます。 (2021年5月27日 22時) (レス) id: 81b7d60823 (このIDを非表示/違反報告)
たらこ(プロフ) - Biwaさん» Biwaさんこんにちは!コメントありがとうございます!兄妹設定楽しいですよね〜嬉しいです。んーfkrさんしか書いたことがないので想像つかないんですが短編もしくは中編とかなら書けそうなメンバーもいるかも…?できそうなら書いてみます! (2021年3月7日 22時) (レス) id: 1dc2ca21b8 (このIDを非表示/違反報告)
Biwa(プロフ) - 突然すみません!!このお話が好きです!めっちゃ!!設定が私好みで…もしこの作品を作り終えて作者様がよろしければ、この設定で(兄弟で妹が劣等感をもってる)違うメンバーっ可能だったりしますか? (2021年3月7日 21時) (レス) id: 912a3a5484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たらこ | 作成日時:2021年2月28日 4時