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綿野「ちょっと借りまーす」
「えっ」
工学部のしつこい子がAのお弁当を取り上げてこっちに来た。
綿野「ね、福良くん、それが言ってたお弁当?」
fkr「うん、そうだけど?」
綿野「じゃあ卵焼きいただきます。」
fkr「は?」
そう言って俺のお弁当から卵焼きを取って食べ、続いてAのお弁当の卵焼きを食べた。
何がしたい?
綿野「うん、同じ味。Aちゃんと福良くんって同棲してるんだね。」
fkr「なっ!」
だめだ、落ち着いて否定しないと。適当に言ってカマかけてるだけ。
綿野「私先週Aちゃんと福良くん○○駅で見かけたんだ。一緒の家に入っていくのも。」
・・・先週のあれか。
Aは嫌がると思うけどもうほんとのこと言った方が良くない?
そもそも人のお弁当のおかず食べておいてディスるとかほんとなんなのこの子。
fkr「俺とAは双子だから。同じ名字なんだしそこまでストーキングするなら分かってよ。」
Aごめんね、双子なこと言っちゃった。
お弁当も取り戻しこれで一先ず安心かと思ったらこのストーカーの子はAにあることないこと吹き込んで去っていった。
いや、ないことしか言ってない。
Aの顔色が悪い。真っ白な顔が青くなっている。
fkr「A」
声を掛けるとAがこちらを向き怯えたように走り去って行った。
・・・Aと話さないと。不幸中の幸いで今日はAがご飯を作ってくれる日だ。
その時にちゃんと話そう。
そう決めてAが作ってくれたお弁当を食べ始める。
友1「なんで黙っててって言われたわけ?なんか隠したい理由あったとか?」
fkr「知らないよ。俺は別に言ってもいいと思ってたし。」
友2「お前ら仲悪いとか?」
fkr「お弁当作ってもらってるんだからそんなはずないでしょ。」
認めたくなかった。仲悪いなんて思いたくも思われたくもなかった。
中野「ね、福良・・・福良さんてやっぱ料理上手なの?それちょっと食べても「だめ。」じゃ、じゃあさ、どんな男の人が好きか教えてくr「知らないし教えない。」」
友2「双子のガード堅いな〜(笑)」
fkr「当たり前でしょ。大切な双子の妹なんだから。」
友1「その過保護が嫌で黙っててって言われてたんじゃねーの?」
そんな単純なことじゃないんだよ。
その日Aは家に帰ってこなかった。
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たらこ(プロフ) - 亜希さん» 最高と言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます!長いお話なのでゆっくりでも大丈夫です。読んでいただけると嬉しいです(^^) (2021年5月27日 23時) (レス) id: d9464ae33a (このIDを非表示/違反報告)
亜希(プロフ) - 泣きながら読みました。特に福良さんサイドの初めての時に。もう、最高ですね。続き読んできます。 (2021年5月27日 22時) (レス) id: 81b7d60823 (このIDを非表示/違反報告)
たらこ(プロフ) - Biwaさん» Biwaさんこんにちは!コメントありがとうございます!兄妹設定楽しいですよね〜嬉しいです。んーfkrさんしか書いたことがないので想像つかないんですが短編もしくは中編とかなら書けそうなメンバーもいるかも…?できそうなら書いてみます! (2021年3月7日 22時) (レス) id: 1dc2ca21b8 (このIDを非表示/違反報告)
Biwa(プロフ) - 突然すみません!!このお話が好きです!めっちゃ!!設定が私好みで…もしこの作品を作り終えて作者様がよろしければ、この設定で(兄弟で妹が劣等感をもってる)違うメンバーっ可能だったりしますか? (2021年3月7日 21時) (レス) id: 912a3a5484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たらこ | 作成日時:2021年2月28日 4時