幼稚園 ずっと一緒？ ページ6
寝る前の絵本の時間。今日はかぐや姫のようです。
母「---かぐや姫は月に帰ってしまいました。おしまい。さ、おやすみなさい。」
fkr「おやすみ・・・」
「ね、ママ」
母「ん？」
「どうやったらかぐや姫って月に帰らないですんだかなあ？」
母「ええ？(笑)そうねえ。お金持ちのイケメンがめちゃめちゃ高価な宝物を持ってきたらよかったんじゃない？」
・・・お母さん、教育上良くないですよ。
「たからもの。かあ。そしたらずっと一緒にいられた？」
母「そうかもね。さ、もう寝なさい。おやすみ」
「おやすみなさい・・・」
Aちゃんはかぐや姫が月に帰ってしまったことがどうやら悲しいご様子。
珍しく今日はAちゃんが拳くんの腕を抱きしめて寝たようです。
次の日。
「拳くん、ソーセージ好き？」
fkr「好き！」
「じゃああげる」
fkr「・・・？ありがと」
幼稚園でもいつも大切にちょっとずつ使っているお気に入りのクレヨンをお友達に貸してあげたり大好きな卵焼き、ソーセージをあげたりAちゃんちょっと様子が変です。
fkr「A、僕の卵焼き食べる？」
「ううん、美味しいから拳くんが食べて？」
fkr「A、今日お弁当ごはんしか食べてないよ？」
「Aのたからもの、全部あげるの」
fkr「？？」
ますます拳くんは意味が分かりません。
歩夢「Aちゃんたからものくれるの？」
「うん。あげる。」
歩夢「じゃあ拳くんちょーだい！」
「？！だ、だめ！」
歩夢「なんで？たからものくれるんでしょ？Aちゃん嘘つくの？」
「拳くんは・・・ダメなの。」
歩夢「だからなんで！」
「拳くんが1番だもん。」
fkr「！！」
「拳くんと一緒にいるためにたからもの全部あげるの。拳くんあげるなら意味ないもん。」
fkr「〜〜〜A！！」
「A、いっぱい我慢するから、拳くん、ずっと一緒にいてくれる？」
fkr「いる！ずっと！」
「じゃあA我慢する。」
いっつも拳くんが好き好きしてますが、ちゃんとAちゃんも大好きで良かったですね。
もちろんその日の夜ご飯でお母さんに説得されAちゃんはちゃんとご飯を食べるようになりました。
その日は拳くんの忘れられない日になったそうです。
Aちゃんは覚えていないみたいですけどね？
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作者名：たらこ
| 作成日時：2021年3月26日 17時
