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あと5分くらいで集合。ちょっと緊張してきた。
柏木兄「福良が緊張すんの珍しくない？」
fkr「最後の試合になるかもしれないって思ったらやっぱりちょっとね。」
柏木兄「お弁当を以てしても、か。やっぱ妹ちゃんに直接頑張ってって言ってほしいよな。」
fkr「欲って、どんどん出てくるよね。あのお弁当だけでも十分嬉しいはずなのに。」
柏木兄「人間そんなもんだろ。」
男3「おーい、福良！お客さん。」
fkr「え？・・・A！！！！」
そこには日野さんと、今日初めて見る、待ち望んだ人が立ってた。
「け、拳くん・・・ごめ、ごめんね、もうちょっとで試合って時に。」
fkr「全然大丈夫だから。お弁当ありがとう、美味しかったしすごかった。みんなも感動してた。」
「目立っちゃったよね、ごめんね。」
fkr「俺今めちゃめちゃ褒めたよね？(笑)謝んないでよ。見に来てくれてありがとう。」
「見に来たのもそうなんだけど・・・これ。」
fkr「うん？・・・これ。」
Aが俺の手に乗せたのはお守り。
お守りの形にバスケのボールとゴールが縫い付けられていてボールには俺の背番号、裏には俺の名前、WINって文字が刺繍されてる。
男4「えっやば。なんか段違いにすごいの来た。手芸料理部ってこんなすごいの？！」
柏木兄「すご。さすがだわ、細かいねえ。」
「遅く、なっちゃってごめんね。」
栞奈「ほんとは金曜日には出来てたのに渡すの渋ってたから連れてきた。福良くんなら喜んでくれると思って。良い仕事したでしょ？」
日野さんナイス！グッジョブ！
fkr「ありがと！頑張るから！見ててね。」
「うん。・・・あの、拳くん。」
fkr「うん？」
「拳くんは、今まで3年間、朝練だって放課後だって、いっぱい練習頑張ってた。」
fkr「っっうん。」
「だから、拳くんなら大丈夫。拳くんだもん。・・・頑張ってね。」
fkr「っっ。ありがとう。」
柏木兄「っしゃ。福良、行くぞ！」
fkr「うん。」
客席にAがいるってだけで、どんな遠くからのシュートでも入る気がした。
シュート決めてる姿、Aに見せられた。ちゃんと勝ちをプレゼントできた。
その次の試合は負けて引退になったけど、悔いはないよ。
Aが見てくれたからね。
fkr「ね、A、俺、どうだった？」
「うん？すっごく、カッコよかった。」
バスケ部に入って、良かった！
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作者名：たらこ
| 作成日時：2021年3月26日 17時
