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母「拳、バレンタイン貰ったのわざとでしょ？」
fkr「ん？」
Aがお風呂に入っている時に母さんが話しかけてきた。
母「お返し最初から作ってもらうつもりでチョコ受け取ったんでしょう？去年はめんどくさいって言って貰わなかったのに。」
fkr「・・・バレた？」
母「Aにはバレてないと思うけどね。ただチョコが欲しいだけだと思ってたけどホワイトデーまで考えてたとは。誰に似たんだか。」
fkr「父さんじゃないんだから母さんでしょ。」
母「やっぱり？A、拳がお金に困ってるからお小遣い増やしてあげてって見当違いなこと言ってきたわよ？私は減らしてもいいからって。」
fkr「優しいよね。」
母「その優しさを利用してるのは拳ですけど？」
fkr「双子のお兄ちゃんなんだからいいでしょ？」
母「もう・・・日曜日はちゃんと仲良くやるのよ？」
fkr「分かってるよ。」
そして日曜日。
クッキーを作ってるAを目の前という特等席で眺めてる。
バレンタインは何が貰えるんだろうっていうワクワクがあるけどホワイトデーは作る姿を見られるからこれはこれで最高。可愛い。
「拳くん、出来上がったら呼ぶよ・・・？」
fkr「せっかくAの時間貰ってるんだからそんなことできないよ。それに俺、料理してる姿見てるの好きなんだよね。」
「・・・変わってるね？」
fkr「そう？」
Aと話をしながら焼きあがるのを待つのめちゃめちゃ幸せな時間だった。
もうホワイトデー毎月来い。
「出来た！こんなにいっぱい作ったの初めて。」
fkr「ね、1枚食べてもいい？」
「ふふ、どうぞ〜」
めちゃめちゃ美味しい。最高。
その後一緒にラッピングもしたけど袋の上の部分ギザギザにするのなかなか上手に出来なくてAの何倍もかかった。
Aはクスクス笑いながら教えてくれた。
幸せすぎた。
ホワイトデー当日、Aはマカロンを受け取って俺の大好きなふんわりした笑顔でありがとうって言ってくれた。
可愛い。満点。
お返しした女の子たちはみんな喜んでくれたけど俺からしたらピークは終わってたから流れ作業のような感覚だった。
柏木兄「なにそれ」
fkr「え？余ったクッキー。いる？しょうがないから1枚あげる」
柏木兄「押しつけがましいな・・・ん、え、うま！マジで妹ちゃん作ったの？」
fkr「羨ましいでしょ」
柏木兄「くっそ・・・でも美味しいわ。」
最高のホワイトデー、ありがとうA！
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作者名：たらこ
| 作成日時：2021年3月26日 17時
