inferiority【QK】～追憶～ (ページ35)

今日:54 hit、昨日:6 hit、合計:65,155 hit

▼ ページ35

・・・え、仲の良い4人家族みたいな風景見せてくるのやめて？

俺は？俺は？！

俺ここにいるんだけど！

存在忘れてない？

A、Aー！！

ソファの背もたれに手をついてじっと見つめていると、ようやくAがこちらにやって来た。

「ね、拳くん」

きた！顔にやけちゃうけど落ち着いて、落ち着いて。

fkr「うん？」

「拳くん、チョコたくさん貰ったなら、いらない、かな・・・」

え、ちょっと待ってよその展開あり？！

何のために受け取ったと思ってんの！

エクレアのための受け取りよ？

fkr「え、欲しい！欲しいよ！」

「チョコ、いっぱいあるのに・・・？」

fkr「エクレアが！欲しい！貰った中にエクレアはない！」

そういうとAは再び冷蔵庫に行って綺麗な箱を取り出して

「じゃあ・・・どうぞ。」

と渡してくれた。

fkr「ありがとう！！」

ようやく来ました俺のエクレア。

箱を開けるとエクレアが3つ綺麗に並んでた。

・・・プロじゃん！

箱にはメッセージカードが添えられていて

"拳くん、happyバレンタイン"

て綺麗な字で書かれてた。

味も最高に美味しかった。

幸せ。A大好き。

～家族side～

兄「拳のだけ3つだしカード付だって気付いてんのかねえ・・・」

母「気付けないから今なんでしょ。Aも最初から用意してたのに不安になっていらないよね、なんて聞くから・・・」

兄「ね、エクレアなのって拳のため？」

母「エクレアなら女の子も作って渡そうとしないかなあ、って先週あたり言ってたからそうでしょうねえ」

兄「可愛いねえ俺の妹は」

母「あら、拳が聞いたら俺のだからとか言いそうね？」

兄「拳だけのAじゃないんだけどねえ。Aに彼氏できたらどうすんだろうね？」

母「絶望して無言か大反対か・・・その前に付き合わないように抹殺？」

兄「どれもありえる(笑)A可哀想に、拳のガード堅そう・・・」

父「Aに・・・彼氏・・・」

母「ちょっとお父さん、泣かないでめんどくさい」

～家族side 終～

写真を撮って次の日柏木に自慢した。

柏木兄「あ～マジでムカつく。いっつも逃げられてるくせにちゃんと裏では仲良いってのがさ～」

いつも仲良いの見せつけられてるお返しだよ。

俺とAだって昔は柏木に負けないくらい仲良かったんだ。

実は俺にはもう1つ考えていることがあって。

・・・それはまた次の話で。