inferiority【QK】～追憶～ (ページ23)

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中1 ライバルの登場ページ23

季節は秋。

2学期にも入って少し経った頃。

中学から一緒になった同級生もそろそろ俺とAが双子だってことにも驚かなくなった。

陰口も聞こえるけど無視しとけばいいや。

毎日朝練が終わったら俺の教室の前でお弁当を渡しながら朝練お疲れ様って言ってくれるAがいるだけで満足。今日も可愛い。

女の子は白くて小さくて料理上手なのが1番。

A満点。

今日もいつも通り授業が始まると思っていた朝のHRのことだった。

先生「今日は転校生がいるから紹介するぞ～」

柏木妹「はじめまして、東京から来ました柏木智香です。よろしくお願いします。」

こんな時期に転校生とは珍しいな。

それにしても。東京の子ってこんなにモデル体型なのか。

身長は160後半くらい、長い髪はくくらずにそのままおろしていて、なんか、モデルみたい。

周りの男子はテンション上がってる。

あ、俺は興味ない。

綺麗だなとは思うけど俺のタイプとは違うし。

え？じゃあ俺のタイプはって？最初の話聞いてた？Aみたいな子だよ、何度も聞かないで。

そんなことを考えていたら気になる一言が聞こえてきた。

柏木妹「B組に転校してきた柏木智浩は双子の兄です。」

双子？しかも兄の方Aのクラスじゃん。

周りもめちゃめちゃ湧いてる。

今日、夜ご飯の時Aに聞いてみよう、そう思いながら窓の外を見てた。

ー昼休み

柏木兄「ともちゃん！」

柏木妹「ともくん！」

俺と同じくらいの身長の俗に言うイケメンが教室に颯爽と現れた。

あれが柏木さんの双子のお兄さんか。

それにしても。

ともくんともちゃん、って。

めちゃめちゃ双子っぽい！！

なんで俺たちは名前全然違うんだよ、いや、でもAって名前ダントツに可愛いからしょうがない。拳もそこそこ気に入ってる。

でもこんなみんないる場所で仲良し？！

悔しすぎる。

柏木兄「どう？慣れた？」

柏木妹「うん、友達できたよ。」

柏木兄「良かったじゃん。ね、さっきクラスの女の子から聞いたんだけど、うちのクラスの福良さんって子も双子らしいんだよね。お兄さんがともちゃんのクラスらしいんだけど知ってた？」

・・・これは、Aが嫌がるパターンだ。

嫌な予感がした。