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福良さんのお家に着き、夜ご飯を作っているとポケットに入れてるスマホが震えた。
ん？福良さんからだ。
「もしもし？どうかしましたか？」
fkr「A？あのさ、あと2.3分で家に着くんだけど、その・・・」
「・・・？？迷っちゃいましたか？」
fkr「ううん、アプリ見てるからそれは大丈夫。あの、さ。今からソファで座って目瞑って待っててくれない？」
「ええ？」
fkr「変なお願いだって分かってるんだけど、ダメ？」
「ダメ、ではないですけど・・・」
fkr「じゃあお願いします！」
すぐに通話終了の音が聞こえ、とりあえずフライパンの火をとめてソファに向かった。
出先で服がすっごく汚れた、とかかな。
ちょっと眠くなってきちゃったなあ、なんて思っていると玄関の鍵を開ける音が聞こえて慌てて目を閉じた。
fkr「もうちょっと瞑っててね！！」
寝室の方に向かってそうな感じ。
やっぱり服着替えてるのかな、思ってた通りで服が汚れちゃったのか、と思っているとガサガサ、という音が聞こえたと同時に福良さんの気配が自分に近づいて来たのが分かった。
fkr「開けていいよ。」
そっと目を開けると目の前がピンク。
びっくりしたけど、よくよく見ると花束だ。
fkr「僕と結婚してください！！」
花束がフレームアウトし前に跪く福良さんを見るとジャケットを羽織っていて、ポケットから小さな箱。
fkr「指輪、受け取って、くれますか。」
「・・・もう、答えてるじゃないですか。はいって。断らないですよ。」
fkr「よかったあ。」
ピシッとしていたと思ったら全身の力が抜けたようにへにゃっと座り込んでしまった。
fkr「・・・結局、きまんなかったなあ。」
「うん？」
fkr「Aちゃんがうち来るまでに帰って玄関で待って渡そうとか、ちゃんとスーツ着とこうとか思ったのに、こんなんなっちゃった(苦笑)花も何本がいいかな、とか悩んだりAちゃんのイメージだと真っ赤なバラじゃなくてピンクがふわっとした感じだし似合うなとか思ってたら全然決まんないし・・・知識はいっぱい持ってるんだけど、いざ実行ってなると知らない人となんにも変わんないや。」
「・・・福良さんて、器用な人だって思ってました。」
fkr「ええ？こんなんだよ、俺。・・・こんなんでも、いい？」
「・・・そんな福良さんと、ずっと一緒にいたい、です。」
fkr「ふふ、じゃあ、ずっと一緒にいよう。」
人生のグラフが、一気に上がった数ヶ月。
私は今世界の誰よりも幸せだ。
そして、この人が、大好きだ。
-fin.
続く (更新停止中)
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作者名：たらこ
| 作成日時：2023年11月15日 18時
