あなたが私に自信をくれる【fkr】３

141.女もつらいよ ページ44

fkr side

pipipi
fkr「んん・・・」

俺の目覚ましが鳴るなんて珍しい・・・

あれ、目の前にAもいる。

fkr「A・・・？」

「ん゛ん゛・・・ごめんね、今日ご飯さぼってもいい？」

ああ、女の子の日か。

顔が真っ青じゃん。

目もうるんでる。

Aは昔から生理不順で生理の症状も酷い。

たまにくると吐き気貧血腹痛のコンボだそうで。

fkr「そんなのいいから。今日仕事休んでいいよ。」

「ううん、仕事は行く。今日falconさんに確認したいこともあるから・・・」

fkr「んー止めたいんだけどなあ・・・とりあえずなんか食べられそうなものある？おかゆとか作る？」

「・・・どうせ吐いちゃうからいらない。」

fkr「だめ。食べないなら仕事連れてかないよ。」

「・・・じゃあゼリー。レトルト食品があるところに買い置きがあるからそれ。」

fkr「ん、了解。」

ほんとにしんどいんだろうな、ちょっと幼い感じになる。

急いで朝の支度をして台所を探す。

fkr「えっと、レトルトがあるとこ・・・あ、あった。」

寝室に戻ると着替え終わったAがしんどそうにベットに座っていた。

ほんとに行く気なのか。

たしかに今ここでまだ横になっていたらもう休んじゃいなよって押し通そうと思ってたけど。

読まれてるな。さすが奥さん。

って感心してる場合じゃなかった。

fkr「ね、りんごとぶどうとみかんあるけどどれにする？」

「・・・どれでも良いよ。」

fkr「んーじゃありんごにしよっか。」

「・・・みかんにする。」

なにその天邪鬼。生理が終わったらいっつも我が儘言ってごめんねって謝ってくれるんだけど俺としては我が儘というより駄々っ子みたいで堪らなく可愛い。

その後朝ごはんを食べ、いつもの数倍動きが鈍いAの手を取ってオフィスに向かった。

さすがというべきかオフィスについてからはさっきまでのしんどそうな顔は完全に封印して仕事してる。

午前中はアプリ班にこもりっきりで心配すぎてこっちが仕事が手につかなかった。

12時過ぎ、Aを呼びに行くとアプリ班の作業部屋にAがいない。

fkr「え、Aは？」

荻野「午前中の作業終わった瞬間力抜けたみたいで貧血で立てなくなったので撮影部屋で今横になってもらってます。」

fkr「え、教えてくれればよかったのに。」

荻野「福良さんには言わないでってAさんが泣きそうな顔で言うんですもん。言えませんよ。」

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