あなたが私に自信をくれる【fkr】３

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fkr side

結局あの後仕事は進まなかったし、動画でも全然正解出来なかった。

伊沢は心配してくれたけどあの場にいた全員が俺に冷たかった。

そりゃそうか、俺が悪かったんだから。

居心地が悪くて撮影が終わってすぐ家に帰ってきた。

・・・こんな早く家に帰ったの何週間ぶりだろう。

綺麗に整頓された部屋、畳まれた洗濯物・・・全部Aが毎日してくれている。

Aがしてくれることが当たり前になってた？

結婚してからありがとうなんて全然言ってない。

・・・俺最低じゃん。Aのことちゃんと見てもないくせに一方的に責め立てて。

机を見ると食事が1人分用意されている。

いいって言ったのに作ってくれたんだ。

Aのご飯を食べるのも何週間ぶりだろう。
こんなに美味しいのに。
めんどくさいのに俺が食べられるように細かく野菜を刻んで入れてくれて。
・・・Aがいないと食欲も沸かない。

余ったおかずを冷蔵庫に入れようと扉を開けると
たくさんのタッパーが。
・・・俺が好きなものばっかじゃん。

「・・・ごめん・・・ごめん・・・」

お腹が空かなかったはずなのに気づけばタッパーをすべて冷蔵庫から出して食べていた。

今日Aが帰ってきたらちゃんと謝ろう。

・・・でもその日Aが家に帰ってくることはなかった。

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Aside

「お疲れ様でした、ありがとうございました。」

・・・疲れた。
拳くんとの喧嘩を考えると何を食べても味がしなかった。

(帰りたくないなあ・・・)

解散してから帰る気になれずトボトボ繁華街を歩く。
色んな人から着信が入るけど出る気にならない。
お兄ちゃんに・・・いや、なんでもお兄ちゃんを頼ってばっかりじゃダメ。
もう私は大倉じゃないんだから。

私家族以外に頼れる友達もいないのか・・・。
漫画喫茶にでも1泊しようかな。

？？「・・・あれ、Aちゃんやん、こんなとこでどうしたん、危ないで〜？」

「・・・安田くん。」

ysd「飲み会帰り？」

「あ・・・はい。」

ysd「はよ帰らな旦那さん心配してんのとちゃう〜？もう遅いで」

「・・・っ」

ysd「え？わーどうしたどうした！大倉呼んだげるから泣かんで！！」

「だめ、辞めて下さい・・・お兄ちゃんに頼りすぎたくないんです。」

ysd「え？！あーんー・・・じゃあ俺とちょっとだけカフェでもする？」

そう言って安田さんは深夜でも営業しているカフェに連れて行ってくれた。

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