inferiority【QK】 another story (ページ28)

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祥彰になんて言うかなあ。
この前同棲の話したのに突然別れてなんて、ひっどい女だよね。
だめ、ちゃんと決めた。祥彰のためにも、ちゃんとお別れしないと。

Prrr
・・・タイミング。

「はい、日野です。電話なんて珍しい。どうしたの？」

ymmt「もしもしAちゃん？ごめんねいきなり。今日ね、須貝さん珍しく狼狽してて、なんかAちゃん知らないかなと思って。」

「・・・芽衣も、心ここに在らずって感じで、今朝泣いてた。今日聞いてはみるけど、内容によっては祥彰には言えないよ。」

ymmt「やっぱ芽衣ちゃん関係だよねえ。あ、来週なんだけどさ、行きたいお店g「祥彰。」ん？どしたの？？」

「ごめん、私と別れてくれない？」

ymmt「え・・・。な、なんで急に？」

「ごめん。私の中の1番、祥彰じゃなかった。」

ymmt「ちょ、ちょっと1回会って話そう？今からAちゃん家「ごめん、今は芽衣の方優先したいから、ほんとにごめん。さよなら」待っ」ﾌﾟﾁｯ

「・・・あっけな。」

付き合うまであれだけかかったのに。
終わるのってこんな簡単。
結局私の1番って、仕事なのかもしれない。
祥彰より、仕事を取った。
断れたかもしれないけど、やってみたいって気持ちが出てきちゃった。

「二兎、追ってたのかなー・・・。」

最寄りまでいつも聞く音楽も聞かずにぼーっとこれからを考えてた。
昨日まで芽衣の結婚とか同棲とかであんなに幸せな気持ちだったのに、1日で世界が変わった。
・・・変えたのは私か。

改札を出て歩いていると前を歩いているカップルの声が聞き覚えのある2人の声だと気付いた。

・・・断った、かあ。
必死、だなあ須貝さん。いつもゆったり構えてるのに。

エントランスで話す2人の話を聞きながらスマホを見ると着信でずっとスマホは振動してるしLINEの数も凄い。

山本さっきので納得できるほど軽い気持ちじゃないよ。

山本1番じゃなかったってどういうこと?

山本ちゃんと話出来るまで別れてあげないよ

山本電話出なくてもいい、お願いだから返事ちょうだい

・・・会ったら、別れられないから、言ったのに。
別れるって決めたはずなのに別れたくない気持ちばっか押し寄せてくる。

・・・ずっと、祥彰の1番でいたいよ。

別れたく、ない。