나의 바도 (ページ29)

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それからはずっとヘチャンさんが私のことを指差してきたこと、自分を見ながら踊っていたこと、目が合ったこととか全てが頭にこびりついて離れなくて。

『HIT チーム、頑張りましょう〜！』

『イェ〜イ！！！』

HITチームのリーダーの先輩が気合を入れるために円陣を組んでくれたけどその時も私は少し上の空だった。

js「A、体調悪い？大丈夫？」

「あ、ううん！大丈夫！ちょっと考え事してて、、、本番はしっかりやる！ごめんね心配かけて！」

ヘチャンさんのことを考えてボケーっとしてましたなんて言えるわけないし、流石にまずいと思って自分の両頬を叩いて気持ちを切り替えた。

HITは曲自体もものすごく盛り上がるライブ向けの曲だし、掛け声もすごい盛り上がるから踊る前からすごく楽しみにしていたし、ヘチャンさんのことは一回全て忘れて曲に没頭できるようにした。

MC『次はなんと本公演最後の大トリ曲、SEVENTEENの HITです！13人で魅せる揃ったダンスと力強いパワーをお見逃しなく！！！』

MCの曲紹介が終わり、ステージに立つ。Baggy Jeansの時は客席をあまり見る余裕がないというか真剣に踊りたかったのでそこまで客席を見ていなかったが、HITは激しいけれど楽しい曲で私も見てる人を楽しませたいな、と思っていたから客席を見るように意識しながら踊った。

ダンスブレイクを終えてラスサビに入る前に客席を煽りながらラスサビに向けてボルテージを上げていくパートで、私も観客席を見渡しながら踊っていた。

そこで、今絶対に目を合わせてはいけない人と目が合ってしまって。

ヘチャンさんは、いつものおちゃらけた感じではなくまた余裕そうな表情をしつつも少し笑っていて。

目が合って胸が高鳴ってしまってこのままだとダンスを間違えるかもしれない、間違えなくても早取りしてリズムがズレるかもしれない、どうにか気を取り戻したくてチソンの方に目をやる。

本気モードだけど客席を盛り上げようとしてる、普段では絶対に見ることのできないチソンの表情が目に入って、私も気を取り直してスイッチを入れ直した。