2 CYside ページ2
「あれ、タオは？」
風呂からあがってきたばかりのAが白い肌を火照らせて俺に聞いてきた
CY「ん、眠い〜って言ってさっき寝たよ」
「ふうん……あ、それ俺のなんだけど〜」
ソファでうつ伏せになりながらゲーム機をいじってる俺の上に、Aがなんの躊躇もなく跨がるように乗りかかってきた。
「ちゃにょらヘタクソ。その銃よりさっき落ちてたやつ使ったほうが強いのに」
CY「うるさいな、お前だってこの前めちゃめちゃ負けてただろ」
「あの時は調子悪かっただけだし」
子供みたいな言い争いをしてると、俺の上からぶつくさ文句をつけてくる小僧から水が垂れてきた。
CY「冷た、……お前髪乾かしてないだろ」
「うん。垂れた？」
そう言ってわざと俺の上で頭をぶんぶん振ってくる。
CY「うわ、やめろよ冷たいな。乾かしてこい」
「やだめんどくさい。……あ、ちゃにょらが乾かしてよ」
CY「お前とカップルみたいなことしたくないんだけど」
「だって乾かせって言ったのちゃにょらじゃん。乾かして乾かして乾かして」
さっきよりも激しく頭を振ってAが頭から水滴を飛ばしてくる
CY「ああもうわかったわかった、乾かしてやるからドライヤー持ってこい」
そう言うとふふん、と笑ってドタドタとドライヤーを取りに行った。ほんとに子供みたいなやつ。
CY「…よし、乾いた。もういいぞ。……A？」
ソファに座ってる俺の足の間で、体育座りをしている小さい後ろ姿に声をかけても返事がない。
まさかと思いゆっくり顔を覗き込むと、気持ち良さそうに目を閉じて眠っていた。
このままリビングで寝かす訳にもいかないし、わざわざ起こすのも悪いし、、、
CY「……はぁ、」
結局抱っこして部屋まで連れていくことにした。
無事にAをベッドまで運んで、起きないようにゆっくりとドアを閉める。
Aはすぐリビングで寝るからいつも誰かがAを抱っこして部屋まで連れていく。ルハニヒョン以外は。
ルハニヒョンは重いから、って言っていつも掛け布団を3枚くらいかけてそのままリビングで寝かせてる。
愛があるんだか無いんだか。
まあ、どうせ明日になればまた生意気なA100%で部屋から出てくるんだろう。
唯一可愛い寝顔を眺められる時間も、そう長くはないみたいだ。
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作者名：ぱだ | 作成日時：2019年3月29日 2時
