魚影色に溶けてく【名探偵コナン】【黒鉄の魚影(サブマリン)】 (ページ4)

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四泡。ページ4

｢――まさかOKしてくれるとは思わなかったわ......ありがとう、キール｣

｢構わないわ。早く決めましょう。......新しい服...だったかしら？ピンガの為？｣

｢......偶然よ。ピンガの帰還と、私の気が向いたのが同時期だっただけの、ね｣

｢............そう。なら決めてしまいましょう。......そうね、リトルなら...｣

｢ちょっと......その呼び名はやめてちょうだい｣

私のコードネーム、リトルマーメイド

組織の中ではそれが長すぎて略したりする人間も出てきた

...まぁ、殆ど呼ばれることなんてないのだけれど

｢.........キール、これに合う服を見繕って欲しいの｣

｢そのリップ......珍しいわね、リップを持ってる所なんて初めて見たわ｣

｢初めて持ってきたもの｣

これをピンガに貰ってからすぐ、ピンガは任務へ向かってしまった

見せる相手がいないのなら、メイクなんて意味をなさないもの

使ったことなんてなかった

｢赤いリップなら、それを目立たせるために地味な色を使うといいんじゃないかしら｣

｢...黒一択ね。私達の色だもの｣

最終的に見繕ってもらったお洋服は何着かあったけれど、ピンガと会うために決めたお洋服は1着のみだった

黒のマーメイドドレスだなんて、私には早いかとも思ったけれど、確かにピンガに大人っぽい姿を見せるには十分だろう

流石、キールだ

｢.........楽しみだわ。早く、会いたい......｣