三泡。 ページ3
『――良い夜ね、LittleMermaid』
「......こんばんは、ベルモット」
『そろそろピンガが戻ってくるわ、良かったわね』
「......知ってるわ、そんなこと。それに別に私はピンガの帰りなんてどうでもいいのだけど?」
“強がるポーズは そういつまでも
続けられない わかってるけれど”
ピンガが帰ってきて誰よりも喜ぶのは私
それはきっと、この5年間ずっと傍で見守っていたベルモットが1番知っていることだろう
「ところでベルモット。貴女、明日の予定はあるのかしら?」
『どうしたの?急に.......珍しいわね』
「.......久々にディナーでも、と思っただけだわ」
『あら嬉しい......けれどごめんなさいね、ちょっと任務があって』
任務.......ピンガに関わることだろうか、と咄嗟に考える
久々に彼の声を聞いたからと言って、こんな考えまで浮かんでしまうだなんて、一体私はどうしてしまったのだろう
「......分かった、わ。また誘う。ではね」
私は一方的に電話を切った
あぁ、ピンガに会う為の服装を考えないと.........
少しは大人びた姿を見せないと、また成長していないと言われる羽目になるのだから
「ベルモットが無理ならキールかしら...?.........あぁ、キールもどうせ任務...よね」
半ば諦めながらもダメ元で私はキールに電話をかけた
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作者名:夢二 | 作成日時:2023年5月27日 20時