142話 ページ4
頭部に少しずつ呪力を流し込んでいく。
『良いね。そのまま意識の核を探すんだ』
「これか。…問題はここからだな」
繊細な作業だが、見ている限りは問題無さそうだ。
『ゆっくりで良いよ。核に呪力を流して、天元様に呼び掛けてみて』
「……」
上手く繋がったかな。
後は、意識を引き上げるだけだ。
心配していたよりも、問題が無かったようで何よりだ。
流石の呪力操作だな。
「ん…戻れたね」
無事に引き上げも終わった。
『おはようございます、天元様。身体は問題ありませんか？』
「おはよう。…うん、大丈夫そうだね。お疲れ様、宿儺」
「ああ。思っていたよりも疲れるな、これは」
『まあ、宿儺からしたら特にね』
宿儺の戦法は規模の大きさが強みだ。
細かく調整し、隙を突く私の戦法とは正反対と言っても良い。
だからこそ、精神に干渉する術は、疲弊しやすい。
「どうだい？もしAがまた昏睡したら、宿儺が助けられるかい？」
「当たり前だ」
『…ありがと』
嬉しい。
暗闇から救い出してくれる存在が、いつも隣に居る事。
それがどれだけ私を安心させてくれるか。
「まあ、それでも無理はいけないよA」
『う…はい』
釘を刺されてしまった。
「記憶を覗く事にも負担はあるけれど、そもそも記憶なんて物は、簡単に視て良い物では無いんだから」
『そうですね…本当に』
私にとっては視える事は当たり前で、負担があるから視ないようにしていた。
そこに他人のプライバシー云々を考えた事は無かった。
「Aがそこまでするなど、そう無い事だとは思うがな」
『まあね』
ただ、完全に無いとは言えないのが辛い所だが。
これからの任務で厄介なのが出て来ないとも限らない。
その時は、出し惜しみせずに左眼を使うだろう。
「そろそろ戻るかい？あちらも待っているようだし」
『そうですね』
「彼方に戻ると面倒事が待っているがな」
そうだ。
過去の術師達の相手をしなければならない。
どんな術式かよりも、人格の方が心配で仕方ない。
宿儺最強信仰過激派だけは相手したくないな。
『まあね。多少は手伝ってくれるんだろう？』
「気が向けばな」
『いや、今回は本当に手伝って』
続く
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かな - reelayさん» コメ返ありがとうございます！！←遅い）続きを楽しみに待っています！！やっぱりreelayさんは神 (4月26日 16時) (
レス) @page4 id: 944b8cf5cc (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - つばめさん» ぜ、全部だなんてそんな恐れ多い（ありがとうございます！）過激派って実は人気なんですかね…？夢主ちゃんもそれなりに強火担のつもりなので絡んだら大変そうですね！ (4月11日 21時) (レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - かなさん» コメントありがとうございます！信者の行動がバレている…？夢主ちゃんの運を信じるしか無いですね！ (4月11日 21時) (レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - やっぱり全部が面白い 彼女や宿儺以外の皆の絡みもっと見たいです(甚爾悟傑)昔の術師と宿儺彼女のやり取りも(過激派側)見てみたいです (4月11日 20時) (レス) @page4 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
かな - 今回も素晴らしい作品をありがとうございます！！！夢主ちゃん…多分信者は…襲ってこないと思うよ←？ (4月11日 19時) (レス) id: 944b8cf5cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：reelay | 作成日時：2024年3月10日 13時
