94話 ページ6
「便利〜？」
「あれだけ分かりやすく戦っていても、まだ分からんのか」
「経験がちげぇだろーが。分かりやすくもなかったしな」
伏黒先生。
実は宿儺や五条先生とモニタリングしていたらしい。
『伏黒先生は分かったんですか？』
「ああ」
流石だな。
「…気候を操る術式」
うーむ。
惜しいな、伏黒。
『当たらずとも遠からず、かな。まあ、ほぼ正解だよ』
「スケールでけえじゃねえか」
「もっと狭い範囲しか操ってねえよ、こいつは」
「えー、分からん。ギブ！」
「マジか〜。じゃあA、正解発表よろしく！」
結局分からなかったか。
『私が用いた術式は温度を操る物でした』
「成程…」
伏黒は理解したようだ。
だが、まだ納得がいかない人も多そうだ。
これは一つずつ説明した方が良いか。
『説明しても宜しいですか？』
「ヨロシク！」
何から説明したものか。
『まず、気温を低下させ、氷を発生させました』
「それは分かる」
『高温の地点と低温の地点を作り、突風を吹かせました』
「は？」
「え！Aラッキーって言ってたじゃない！」
『ブラフだ』
そもそも敵側の言葉を信じるな。
信じても良いのは術式の開示ぐらいか？
それすらもブラフの可能性もあるが。
「風って温度差で吹くのか」
「初めて知ったわ」
これは一般常識だろう。
後は何かしたか？
「炎の原理を説明してやれ。あの様子では知らんだろう」
『確かに』
原理自体は有名だと思うがな。
『一帯が燃えたのは、山火事の現象を利用したものです』
「真希、知ってるか？」
「知ってる訳ないだろ」
「よく今まで死ななかったな」
全力で同意する。
術式の原理が分からなければ、すぐに殺られる。
運が良かったとしか言えないな。
『…簡単に言えば、風が吹くことで乾燥した枯れ葉同士が摩擦し、種火が生まれます。それが次々と燃え移ることで火災が発生します』
「そんなに今日乾燥してたか？」
「たわけ。その前にしていたことを忘れたか」
ナイスアシスト宿儺。
一人で説明するのが疲れてきていたんだ。
「うーん、氷柱がめっちゃ飛んできた？」
『その氷柱の元になるものは何だ？』
「あ！水か！」
『正解だ』
大量の氷柱を発生させ、空中だけでなく枯れ葉や木々の水分も奪っておいた。
だからこそあれだけ燃え広がったんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 803人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
reelay(プロフ) - らーゆさん» 最高だなんて言っていただいてありがとうございます！週一更新で亀の歩みですが、楽しんでいただければ幸いです！ (1月30日 4時) (
レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
らーゆ - 本当に、、、最高です。。。！！続き待ってます！この作品大好きです！！！ (1月30日 0時) (レス) @page44 id: 3acf2c335e (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - 圧倒的睡眠不足さん» コメントありがとうございます！確かに夢主さんのチートでゴリ押してるのは中々無いかもですね！？これから活躍してきてくれると良いなと思いながら書かせていただきます！ (1月6日 20時) (レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
圧倒的睡眠不足(プロフ) - 他にはない救済方法がなんとも刺さる…！更新楽しみにしてます！ (1月6日 17時) (レス) @page40 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - サクラさん» 拙作を見ていただき、またコメントありがとうございます！甘々イチャイチャ良いですよねぇ…。夢主には甘いけどその他にはさほど興味無い宿儺様が個人的には好きなのでそんな感じを出していきたいです！何卒よろしくお願いします〜 (^^) (12月2日 20時) (レス) id: ea44b75aca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：reelay | 作成日時：2023年4月9日 15時
