40話 ページ42
カジノの入り口に着いた。
『行きますよ』
「ああ」「おー」
ドアを開け、中に入る。
すぐに視線が集まる。
「おお！黒薔薇姫じゃねえか！久しぶりだな！」
『ああ、少し忙しくてな。漸くここに来れたよ』
「何だ？黒薔薇姫って」
「黒薔薇姫は三年前に現れたカードの女王だ。いつも薔薇の刺繍が入った黒いドレスで来るから黒薔薇姫って呼ばれてる」
「お前、そんな強かったのか？」
『まあ、見れば分かりますよ』
先生から預かった千円をチップに変える。
『先ずは私が増やします。宜しいですね？』
「ああ、頼む」
向かうのはブラックジャックのテーブル。
『やあ、久しぶりだな』
「黒薔薇姫じゃないか、久しぶり」
「なんだ？嬢ちゃん強いのか？」
見たことの無い顔。中年の男だ。
既に酒に酔っているだろうか、顔が赤くなっている。
丁度良いな。
『そうだなぁ。試してみるか？』
「良いぞ！やろう！こんな別嬪とやれるなんてな！」
「それでは始めます」
後ろの二人にも遊ばせてあげたいし、思い切りやるか。
左目に意識を集中させる。
「おお！また黒薔薇姫が勝ったぞ！」
「久々でも腕は鈍っていないみたいだな！」
もう十分稼いだかな。
『どうする？おにーさん。まだ続けるか？』
「ｸｿｯまぐれだ！最後に全額賭けてやる！」
「良いぞーおっさん！」
「負けるな黒薔薇姫！」
『なら、私も全額賭けてあげるよ』
結果は私の大勝。
『悪いなおにーさん。だが、賭け事には節度というものが大切だよ』
「俺の…金が…」
『じゃあね』
席を立ち、後ろで見ていた二人の元へチップを持って行く。
正直、やり過ぎて重い。
『お待たせしました』
近付けば、宿儺が何も言わずにトレーを持ってくれた。
『ありがとう』
「ああ」
「にしてもあれはサマにならねえのか？」
『ここにいるのは非呪術師ばかりです。気付かれなければ良いんですよ』
端的に言えば、私はイカサマをしていた。
テーブル周辺に呪力を張り、左目で自分の呪力を視る。
こうすることで親やプレイヤーのカードを知ることが出来る。
『まあ、ただ視ただけでは勝てませんが。カウンティングも使わないと』
「手慣れ過ぎだろ」
『さあ、私は十分遊び尽くしましたから二人の番ですよ』
「何にすっかな〜」
「負けても良いのか」
『問題無いよ。必要な分は確保しておくから』
「そうか」
『さあ、二人とも楽しんでね』
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あ - 話進まなさすぎつまらない (3月18日 18時) (
レス) id: 464afcc8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ななしさん - 初コメなのに質問で申し訳ないのですが、15話で、「相手の術式を成立させないことも出来ます」とありますが、妹ちゃんの術式が成立しないようにすれば、周りの人が魅了されるのを防げたり、魅了を解除出来るのではないのですか？ (2022年9月23日 19時) (レス) id: 5ca77bcde2 (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - ちづっきーさん» すー様は存在がもうイケメンですよね…設定は只々自分の好みをぶち込んだのですが、喜んでもらえて嬉しいです！応えられるよう、頑張りますね！ (2022年8月21日 22時) (レス) @page44 id: 2f7f62128e (このIDを非表示/違反報告)
ちづっきー(プロフ) - 宿儺様がイケメンです。この話めっちゃ面白くて好きです。他の小説にはない設定最高です！！更新頑張ってください。 (2022年8月21日 21時) (レス) @page44 id: 5ebe7ae459 (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - Mimiさん» ありがとうございます！なるべく更新し続けられるように頑張りますね！すー様本当イケメンですよね… (2022年8月21日 16時) (レス) id: afe51dd90d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：reelay | 作成日時：2022年8月16日 13時
