33話 ページ35
え、今のは。
こちらに戻る直前、何をされた？
『あ、あれって…キス…だよね』
思わず唇に手を当てれば。
「ｹﾋｯ。随分と初心な反応だな？」
愛する人が嬉しそうにこちらを覗き込んでいる。
『す、宿儺。…何で』
「何がだ？」
『何で、キス…口付けたの』
宿儺は少し不思議そうにする。
「好いた女に触れたいと思うのは当然だろう？」
ちょっと。ずるいよ、それ。
しかも首を傾げてｺﾃﾝ、なんて。
可愛すぎて全部許したくなる。
『そ、そう。分かったよ』
本当はこちらの世界で触れて欲しかった、なんて。
恥ずかしすぎて絶対に言えないのに。
『もう夜も遅いし、そろそろ寝ようか』
「ああ、その前に。其れを脱げ」
指されたのは私の上半身。
え、嘘でしょ？まさか…するの？
両思いになったばかりなのに？
いや、昔の人にはそれが普通なんだったか。
戸惑う私に苛ついた声がかかる。
「何だ。俺に脱がせと？」
どうすれば良い？
展開が早いとは言っても、恋人に求められるのは素直に嬉しい。
なら私はそれに応えるだけだ。
『分かった、脱ぐ。で、でも、初めてだから…優しくしてくれると嬉しいな////』
ああ、絶対今顔真っ赤だ。
反応が怖くて顔を見れない。
何を言われるだろうか。
「…は？」
『え？』
何？
「俺は、他の男が触れた服を着ているのが気に食わんのだが」
え、嘘。まさか…私の勘違い？
ならば私は今、とんでもないことを言わなかったか？
「俺が何故、態々生得領域まで呼んだと思っている…」
小さく呟かれた言葉は、戸惑う私には聞こえなかった。
『な、何か言った？』
頼む。無かったことにしてくれ。
「いや？お前はそんなに俺に抱かれたかったのか。気付いてやれず、すまなかったな？」
絶っっ対悪いと思ってない。
寧ろ喜んでる。
『だ、大丈夫。気にしないで』
「良い良い。お前の初物を、要望通り優しくしてやろうなぁ？」
うわぁ…色気が凄い。
妖艶な笑みから目が逸らせない。
こんなの、断れる訳無いでしょ…。
『じゃあ、宿儺。私の初めて、貰ってくれる？』
言葉の代わりには甘い口付けが。
少しずつ、深く深く酔わされ、朝目覚めれば。
「して感想は？」
『す、凄く…気持ち良かった…です/////』
「ならば重畳」
遂に身も心も繋がりましたね！おめでとうございます！
次回より、イチャイチャラブラブ回に入ります！
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あ - 話進まなさすぎつまらない (3月18日 18時) (
レス) id: 464afcc8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ななしさん - 初コメなのに質問で申し訳ないのですが、15話で、「相手の術式を成立させないことも出来ます」とありますが、妹ちゃんの術式が成立しないようにすれば、周りの人が魅了されるのを防げたり、魅了を解除出来るのではないのですか？ (2022年9月23日 19時) (レス) id: 5ca77bcde2 (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - ちづっきーさん» すー様は存在がもうイケメンですよね…設定は只々自分の好みをぶち込んだのですが、喜んでもらえて嬉しいです！応えられるよう、頑張りますね！ (2022年8月21日 22時) (レス) @page44 id: 2f7f62128e (このIDを非表示/違反報告)
ちづっきー(プロフ) - 宿儺様がイケメンです。この話めっちゃ面白くて好きです。他の小説にはない設定最高です！！更新頑張ってください。 (2022年8月21日 21時) (レス) @page44 id: 5ebe7ae459 (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - Mimiさん» ありがとうございます！なるべく更新し続けられるように頑張りますね！すー様本当イケメンですよね… (2022年8月21日 16時) (レス) id: afe51dd90d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：reelay | 作成日時：2022年8月16日 13時
