27話 ページ29
少しずつ意識が覚醒していく。
呪いを解いたおかげか随分と身体が軽い。
『ん〜ん。起きるか〜』
「漸く目覚めたか。遅かったなあ？」
ん？まだ夢か？
何で起きたら横で宿儺が寝てるんだ？
『夢なら覚めないでくれ…』
「残念だが現実だ。そんなに俺と共寝したかったのか？」
待て。私は今何を言った？
とんでもないことを言わなかったか。
かくなる上は記憶を弄るか。
宿儺の方へ手を伸ばす。
「その手には乗らんぞ」
手を掴まれてしまった。
しかも指で弄ばれている。
「お前は俺が好きなのだろう？」
ニヤリとした顔でとんでもない爆弾を落とした宿儺。
何故。どうして気付かれた？
『何言ってんだ。自惚れるのも大概にしろ』
「寝言で言っていたぞ？俺が好きだと」
『偶然だろ。私は誰も好きにならない』
本当は誰かを好きになってはいけないんだ。
何故なら私は。
「愛される資格が無いからか？」
『！……何で』
「つい先程まで俺はお前の中に居たからな。お前が悪夢に苛まれながら泣いているのを見たぞ。自分が愛されるべきでは無いと思ってもおかしくは無いものだったな」
私の左目の影響か。
私の過去を見られたのか。
なら分かってくれ。
『私は…私の周囲の人は皆、妹の味方になった。あんな術式がある以上、私は愛を信じるなんて出来ない。好きになった人に殺意を向けられるなんて、私は耐えられない』
本当なら、私の恋心に気付かないふりをして欲しかった。
愛を恐れていることを知ったのなら。
『…ごめんね！寝言で変な誤解させて。私はもうその辺は割り切ってるし、自分の過去とも見切りを付けたから！だから気にしないで！』
「おい」
『ごめん。ちょっと外の空気吸ってくるね！」
無理矢理笑顔を作り、何もかもを有耶無耶にする。
上手く笑えていなくとも構わない。
恋心を気付かれた以上、もう、会えないのだから。
あの縛りは私が無理に縛らせたもの。
それをこちらから破棄しても、ペナルティは無い。
さようなら、最初で最後の最愛の人。
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あ - 話進まなさすぎつまらない (3月18日 18時) (
レス) id: 464afcc8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ななしさん - 初コメなのに質問で申し訳ないのですが、15話で、「相手の術式を成立させないことも出来ます」とありますが、妹ちゃんの術式が成立しないようにすれば、周りの人が魅了されるのを防げたり、魅了を解除出来るのではないのですか？ (2022年9月23日 19時) (レス) id: 5ca77bcde2 (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - ちづっきーさん» すー様は存在がもうイケメンですよね…設定は只々自分の好みをぶち込んだのですが、喜んでもらえて嬉しいです！応えられるよう、頑張りますね！ (2022年8月21日 22時) (レス) @page44 id: 2f7f62128e (このIDを非表示/違反報告)
ちづっきー(プロフ) - 宿儺様がイケメンです。この話めっちゃ面白くて好きです。他の小説にはない設定最高です！！更新頑張ってください。 (2022年8月21日 21時) (レス) @page44 id: 5ebe7ae459 (このIDを非表示/違反報告)
reelay(プロフ) - Mimiさん» ありがとうございます！なるべく更新し続けられるように頑張りますね！すー様本当イケメンですよね… (2022年8月21日 16時) (レス) id: afe51dd90d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：reelay | 作成日時：2022年8月16日 13時
