愛されキャラの妹がうざかったので呪いの王と呪詛師旅行してみた

20話 ページ22

『そっちから来ないのか？動かないと死ぬぞ？』


随分と怯えている。
そちらの方が好都合だが。


『これで特級なんだな。振れ幅が広すぎる』


宿儺とは天地の差がある。
話しながら歩を進め距離を縮めていく。


「ｱｯｱｱ…」


目の前まで来た。
攻撃して来る様子も無いため、そのまま首を刎ね、切り刻む。
心臓部分を切り分け核を取り出す。
呆気ないものだ。


『コレは貰っておくよ』


そう言って取り出したのは宿儺の指だ。
先程の約束を果たすのには不可欠だからな。


『終わったよ』


「なら次は俺か。そういえばお前、俺の指を見つける度に取り込むつもりか？」


『そうだな…私自身の呪力はそのまま使える訳だから、そこまで重要でも無いんだよな…』


私の目的は宿儺と行動を共にすることであり、そのための力は十分持っている。


「なら其方は好きにしろ。俺は見つかれば取り込んでおくぞ」


『それで構わないよ。さあ帳が上がった。上手くやってくれよ』


「ああ」




ーーーーーーー




本当に上手くやってくれたな。
少し離れた所から見ていたが、まさか心臓を取ってしまうとは。
まあ、これで私が死んだことは証明されるだろう。
宿儺に私が敵う筈が無かったと大いに広めてくれ、伏黒。


ああ、虎杖が戻って来た。
結局死なせてしまったな。
特級君では無く宿儺に殺された訳だから、私への当たりは少し和らぐだろうか。
期待はしないでおこう。


そろそろ私も動こうか。
東京からは離れたいが、呪術界の状況は把握し易い場所が良いな。
となると、あそこか。

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