渋 谷 君 、 な に 聴 い て る の ？ ((赤))

のっと集中 ページ12

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チャイムが鳴った





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はぁ、国語かぁ





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いつも通り、机の中から国語の教科書とノートを出す





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でも今日は、いつも通りじゃなかった





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渋「なぁ」





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左を向けばめっちゃこっちを見てる渋谷君



いま、呼ばれたよね?





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「はい、」





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渋「教科書、見してくれへん?」





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…お?





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なんだこの展開





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たしかに、渋谷君の机の上にはノートと筆箱しかない





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これは、貸すしかないよね





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「どうぞ、!」





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そう言って教科書を開いてたら



いきおいよくくっついた机





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びっくりした





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だって渋谷君と机くっつけてるんだもん





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渋「あざす、」





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机と机の間に教科書を置く





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でも、渋谷君、音楽聴きはじめちゃった





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これ、貸す意味あるのかな





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近いからかすかに音が聴こえる



でも、判別できない





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先「87ページ開いてー」





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先生の指示がとび、ペラッとページを開けると





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渋「…なんやこれ、」





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いつ書いたんだろうね





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我ながら酷い落書きが書かれてました

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