不安定なロマンス。((Js))

４２ ページ42

.







.







気づけば私の家まですぐそこで、
その途中にある公園を通るときジェシーくんが自販機で飲み物買っていい？って言うからその流れでベンチに座ったときのこと






まさかここで聞かれると思わなくて一気に頭が真っ白になった






どうしよう！？勉強よりフル回転させて答えを導き出す







.







「…ジェシーくんってモテるだろうなって思って」






『まじ？いると思ってた？』






「いても可笑しくないっていうか、でもジェシーくんのそういう話聞いたことなかったから…」






『そっか』






「あの、ほんとにごめんね、嫌な気にさせたよね」






『んー』







.







謝ったけどジェシーくんは私の謝罪に頷かなくて、なにか考えてる様子






やっぱ怒ってた？ああ…土下座でもしようか？ジェシーくんの隣でそんなことを考えてるとチラッとこっちを見た







.







『Aちゃんに謝ってほしいんじゃなくて』






『俺のことは俺に聞けばいいのにって思った』







.







しかもそんなことを言うからつい聞き返してしまった







.







『慎太郎に聞かないで俺に聞いてよ』







.







いじけた子供みたいな言い方で言ってくるジェシーくん






私が聞いた内容よりそっちに不満だったってこと？なにその可愛い不満







.







ジッと少し不安げな顔で見つめてくるからすぐ首を縦に振った







.







「うん、ごめんね」






『あはっ、謝んないでよ〜』






「でもほんとになんでも聞いていいの？」






『うんいいよ』







.







.







足を大きく広げて座りながら右肘を右太ももの上に乗せて姿勢が前のめりになるから必然的に私とも目線が同じで、そのまま見てくるから心臓に悪い






ジェシーくんに聞きたいことは沢山あるけど今はこの状況でいっぱいいっぱい







.







.







『んー』







.







自販機で買った飲み物をいじりながらまた考えてるジェシーくん






頭に浮かんでる数ある言葉を選んでるような







.







寒くて肌寒い風が吹いてきて
そろそろ帰った方がいいかな…なんて考えて始めたとき







.







『これだけは自分から言いたいことがあんだけど』







.







『俺の好きな子、Aちゃんなんだ』







.







.







今日は朝からツイてないって思ってたのに






あれ？私まだ夢の中だったの？







.







.

４３→←４１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す