不安定なロマンス。((Js))

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ジェシーくんの最寄りの駅に着いたのに降りないから気づいてない？と思って横を見れば普通にドアの方を見ていた







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「降りないの？」






『うん』






「用事とか？」






『もし迷惑じゃなかったら家まで送らせてよ』






「え？私の？」






『やだ？』






「嫌じゃないけど…近くないからいいのかなって」






『ぜーんぜん問題ない、歩くの好きだし俺』







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なんてことだ






家まで送ってくれる？ギャグ？







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なかなか行かない駅で降りることに興味があるのかどうなのか、どんな理由であれ一緒にいる時間が長くなるのは嬉しいことで







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『こっから乗り換えだよね』






「そうそう」






『他に誰かいる？近い人』






「えー…あ、渡辺くんは乗り換えが一緒だった気がする」







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乗り換え先のホームの階段を降りて次の電車に向かってる途中で渡辺くんの名前を出した






たまに登校中ねむそ〜にしてる渡辺くん見るもん、それを教室でいじると恥ずかしそうにしてるけど







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そんな話をしてたら"仲良いね"って、それだけ返された







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さっきより口数が減ったのは気のせいか気づかないふりをしてたら私の最寄りの駅に着いて、そこにジェシーくんもいるから不思議な感覚






駅出てすぐにあるファストフード店を見つけて嬉しそうな顔をするからちょっと安心







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いつもの道が特別輝いて見えるのはこういうことなのか…って隣にいるジェシーくんの横顔を盗み見て思ったよ







別に暗い夜道でもない危険でもないのに送ってくれるなんて







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『意外と色んなのあんだね』






「そうそう、近すぎて逆にあんま行かないけど」






『えーっ、勿体ない、俺だったら行くよ』






「じゃあ行こうかな」






『俺が来たら遊んでくれる？』






「ここに？」






『そう、第二の地元にしたいレベル』







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人懐っこいセリフを放つジェシーくんはきっとどんなお堅い人物の懐にも入っちゃうんだろうなって






私ともこうやって話してくれるのだって、ジェシーくんの人の良さだって分かってるけど







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『…あのさ、』






『なんで俺に彼女いるのか聞いたの？』







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どうでも良かったらスルーするよね？







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