夏 に 恋 し た 。2

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そして、8月31日。夏が終わる日。

それとともに大倉先生とのマンツーマン授業も終わる日。



50枚のプリントのうちラスト1枚を残して49枚は30日までに終わらせて(奇跡やと思う)

最終日は、今までの復習テスト。



大「いくで、よーい、すたーと。」



放課後、いつもみたいにすでに定位置となった椅子に座り、先生の掛け声とともに1人、テストを開始する私。

…正直このテストは点数が良かろうが悪かろうが成績には全く関係なくて

ただノルマを達成して提出すれば1は免れるから、頑張る必要はないんやけど、



…実は30日、49枚目を終わらせた時、先生と１つ、約束した。

30日の段階で私は、27日にはあれだけ否定してた先生への恋心をすでに認め、高3の受験生の年にして、絶賛大倉先生に恋を始めてしまってて。


幸いにも先生のこと無感情ロボット(これ言ったらデコピン食らった)やって学校のみんなは思ってるからライバルはおらんし

この放課後は先生を独り占めできるから、古典は辛かったけど幸せやった。


…で時は昨日、30日の7時半に戻る。



『もう終わりやん？！』


大「うわほんまや」

大「お前が？まじで？ありえんねんけど(笑)」


『え、酷ない？(笑)』



もう先生とはこんな風に言い合える仲で

…先生は全く無感情ロボじゃなかった。


聞いたらただ生徒とか先生に好かれるのが苦手なんやって。

昔は本来の性格やったらしいんやけど、職場では無になることの楽さを覚えたらしく、丸ちゃんと一緒におる時以外の記憶はあんまないらしい(笑)



『じゃあさ先生』


大「何？」


『明日するテストもし満点やったらご褒美くれませんか』



で昨日、私は先生にダメ元でこう、言ってみた

…絶対あかんやろうな、って思ってたのに。


大「…頑張ったしな、ええよ」


『！！ え？！』


大「今日Aさんが満点とったら何してほしいか、考えといて。宿題な」




………予想外の返答で。

こんなん、頑張るしかなくない？





、、てなわけで今、時間軸を現在に戻して無事解答終えて大倉先生の採点待ちなんやけど。



大「…そんなみられたら採点し辛いねんけど(笑)」


私の隣で丸つけしてる大倉先生の綺麗な横顔見てたら、解答用紙みながらこう、言われた。

…だって、好きやもん



『…先生の横顔、好きやなあって思って。』



なんでやろ。普段やったらこんなん絶対言われへんのに最後やからかな、

…しかも私がこう、言うたらまた鼻触ってるし。



可愛いって。先生。






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