1日目 ページ1
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7時02分起床.
嗚呼、今日は2分だけ寝坊しちゃったね.
睡魔に狩られながら、欠伸をするAの姿を見て今日も一日が始まった.
『…寒い、』
肩を震わせれば、最近両親が買ってきた無地でもこもこのパジャマをより抱き締めた.
「…こら、いつまでも寝ようとしないの!!」
僕が朝食を運んでいるのに、まだ寝ようとするこの可愛らしくて憎らしい僕だけのヨドンセン.
『っ、…ぅ、だって、』
首を竦め、ほんのり目が覚めてきたのか僕を見ると苦笑する.
「だってじゃない、ほら顔洗っておいで?」
急いで立たせようと肩を緩く叩けば、渋々と腰を上げた.
僕達は元々兄妹で、両親はそれなりに偉くて幼い頃から家に帰る事はそんなになかった.
そんなのも10何年続けば慣れるもんで、両親の居ない家の中で夜を明かすことも別にそこまで気にも止めてなかった.
今までは.
けど、まあいつからかは僕だけの世界ではAは変わってしまって、ね.
酷い世界だ、
Aが昨日風呂上がりにオーバーサイズの服を着ていただけで、その後僕の部屋は溢れんばかりティッシュ…だなんて嘘みたいに聞こえて下世話だけど実際はそうなんだからね!?
『…最近は水も冷たいね、っと、』
さっぱりした顔で微笑むA.
…まあ、今日からはこんな愛しくて至上価値のあるAについての日記を書いていこうと思う.
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作者名:にむ | 作成日時:2019年12月1日 1時