測る日 ページ14
「帰っとったんか、おかえり」
『さっき帰ってきた。ただいま』
何もする気が起きず、ソファで寛いでいると丁度配信を終えたのか、リビングに入ってきただるま。
早かったな、そう言われ時計を見てみたがとっくに日付は変わっていた。
「Aこっち向いて」
『えぇ…？』
スマホをぼーっと眺めているといつの間にか彼はすぐそばにいた。
渋々だるまの方を見る。
「目、赤ない？」
『あ、』
「なんかあったんか？」
心配そうにこちらを見つめるだるま。
失敗した。帰ってきてすぐに泣きすぎて腫れた目のケアをするべきだった。
『目にゴミ入っちゃって、擦りすぎた』
「両目に？ゴミ処理場で飯食ったんか」
『えー、あー。笑い過ぎて泣いた』
「…下手くそ」
相変わらず心配そうな顔で私の言葉を待っているようだった。
でも、私は今日あった事をだるまに言うつもりは全く無い。
『本当だってばー』
「…俺には言えへんことなん？」
心配していた顔から、少しだけ寂しそうな顔になるだるま。
たまに見せるこの顔に私は弱かった。
『そんなんじゃないよ』
「なんかあったんやろ」
いつになく追求が激しいだるまにため息が出そうになる。
『それよりご飯食べた？』
「…食べてへん」
だるまは続けて「まぁた話逸らす癖」と指摘した後、ぽんぽんと私の頭を叩く。
このままだと全て言ってしまいそうになったのでお風呂場へと向かった。
だるま、眠そうだったな。
------------
私がお風呂から上がると、だるまはまだリビングにいた。
また先ほどの話題を追求されるのでは、と思い逃げるようにベッドへと足を進める。
『だるま、私寝るけど。寝ないの？』
「あー」
そんな返事をするだるまを見れば、ソファに座ってぼーっと宙を見つめていた。
『だるま？』
ソファに近付いて彼の顔を覗くと、いつもより赤い顔。
「ん？」
『顔、赤いよ？』
彼の額に手を当てれば、自分の体温よりも遥かに高い温度が伝わってくる。
「つめた、」
とろんとした顔で私を見てくる。
体温を測ってもらい、その数字をみれば明らかに熱があった。
『だるま、熱あるよ』
「…え、まじ？」
一難去ってまた一難、とはこの事な気がする。
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黒灰白有無％(プロフ) - 1から拝読させて頂きました！！色々な意味で本当にどきどきさせられますし、展開も面白くとても楽しみで時間があっという間でした.素敵な作品を有難う御座います気が向いた時更新して頂けたら幸いです！無理せず自身のペースで頑張って下さい是からも応援しております！ (11月9日 0時) (
レス) @page33 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
もも - 素敵すぎる作品です。完結を心より楽しみにしています…！ (7月18日 4時) (レス) id: 46bcba6e95 (このIDを非表示/違反報告)
こむぎこ(プロフ) - 9日さん» 9日様〜！今年も宜しくお願いします💓9日様のそのお言葉のおかげで2023年も頑張れそうです🥹🫶いつも本当にありがとうございます！ (2023年1月30日 14時) (レス) id: 88751783dd (このIDを非表示/違反報告)
9日 - 更新久々だー！やっぱこむぎこさんの書く小説が1番好きです笑。これからも無理ない程度に更新していただけると幸いです💞 (2023年1月29日 0時) (レス) @page30 id: 5d21b82b77 (このIDを非表示/違反報告)
こむぎこ(プロフ) - 9日さん» 9日様〜！！亀更新ですみません😭！いつもありがとうございます（ ; ; ）！！これからも頑張ります💓 (2022年12月4日 0時) (レス) id: 88751783dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎこ | 作成日時：2022年7月25日 17時
