風邪を引いた日 ページ32
朝起きると体がいつもの2倍の重さに感じた。
頭がズキズキと痛む。倦怠感がすごい。
体温を測ると37.8℃、案の定熱があった。
『…うわぁ、やっちゃった』
先日、雨の中長時間外にいたからかな。
すぐに会社に休む旨を連絡する。
それともう1人、連絡する相手がいた。
まだ寝ているかもしれないが念のためしておこう。
〈しばらくこっちの部屋きちゃだめ〉
だるま宛にLINEを送る。
彼は人気な配信者だ。絶対に風邪を移すわけにはいかない。
『ごほっ…とりあえず寝て治そ…だるい』
------------
2時間程寝て目が覚めた。
私が寝ている間にだるまから〈？〉とだけ返事が来ていた。
「A〜？今日会社休んだんか〜？」
廊下からだるまの声がする。
『部屋に入ってこないで！』
頑張って大きな声を出す。けれど彼がこういう願いを聞いてくれるわけがなく、リビングの扉が開かれる。
「なんやねん、……ん？もしかしてお前風邪引いたんか？」
『…そうです。だからあっち行って』
「Aは俺がそんな薄情な人間に見えるんか」
そう言ってベッドの方まで近付いてきて私と同じ目線になるように腰を降ろすだるま。
『…だめ移る、』
寝返りを打ってだるまに背を向ける私。
「お前の雑魚い菌じゃ俺には勝てませーん」
『雑魚い菌ってなに、、っけほっ…けほっ』
「ほんまに辛そうやん。飯食ってないやろ？なんか作るわ」
『だ、大丈夫だから、ほんと移っちゃうから、あっちいって、っけほ』
喋る度に咳が出る。
そんな私の頭をぽんぽんと撫でてキッチンへと向かうだるま。
「病人は寝ときなさーい」
『…はぁい』
返事はしたものの、さっきまで寝ていたので全然眠くはなかった。
なので料理をするだるまをこっそり盗み見る。
意外に手際良く料理するんだよなぁ。
半袖から伸びる白い腕。骨張っている長い指。だるまの手は本当に綺麗だった。
暫くぼーっとだるまを見ていると
どうやら出来上がったようで、こちらへ近付いてくるのが分かった。
「うぃ、お待たせ」
『わ、卵うどんだ』
出てきたのは温かい卵うどんだった。
「食べられるか？」
心配そうな顔で見てくるだるま。
『んー、むりかも。食べさせて』
その顔が可愛かったので揶揄うように冗談を言う。
「…わかった。口あけぇ」
だるまは真剣な顔をして箸を持っている反対の方の手で私の顎を掴んでくる。ちょ、
『ちょっ、、！冗談です！嘘です！』
私は慌ててだるまから箸を奪い取った。
「ばーか、ほらはよ食え」
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pa1219(プロフ) - 瑠衣さん» 瑠衣様とっても嬉しいコメントありがとうございます！やる気がでました🔥また月曜日からモリモリ更新致しますので宜しくお願いします！ (2022年7月17日 20時) (
レス) id: 88751783dd (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 更新まだかまだかといつも楽しみにしてます！これからも頑張ってください！ (2022年7月15日 22時) (レス) id: de22c87227 (このIDを非表示/違反報告)
pa1219(プロフ) - シオさん» 更新がない日でも見に来てくれているのはシオ様だったんですね！とっても嬉しいです。その言葉のおかげで頑張れます！ありがとうございます。 (2022年7月4日 20時) (レス) id: 88751783dd (このIDを非表示/違反報告)
シオ - このお話の続きが気になって毎日見に来ちゃいます。更新頑張ってください。楽しみにしてます。 (2022年7月4日 19時) (レス) @page40 id: abd50904df (このIDを非表示/違反報告)
pa1219(プロフ) - 9日さん» 配信シーンとか全然書けてないのでそう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！モリモリ更新します💪 (2022年7月4日 7時) (レス) id: 88751783dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎこ | 作成日時：2022年5月30日 23時
