砂糖をひとさじ足して (ページ1)

今日:11 hit、昨日:10 hit、合計:34,467 hit

OB ページ1

???「おはよう、よく眠れた？」

寝起きでまだ意識が朦朧としている。

私、何してたんだっけ。

たしかさっき帰りのHRが終わって…

あ、そうだ。兄の部活が終わるのを待っていたんだった。

今朝は急いでいたせいで、家の鍵を置いてきてしまった、

部活終了時間まで、今年度からお世話になる生徒会室の整理でもしようかなと思ってここまでやってきたのだが、春の日差しがあまりにも心地よくて眠りについてしまったみたい。

やっと視界がハッキリしてきた。

えっと、そこにいるのは…

『ジウン、オッパ…？』

ジウン「ん、まだ寝ぼけてる？ㅋㅋㅋ」

この間卒業して、今年度からは大学生のはずの彼が、なぜ高校の生徒会室にいるのだろうか。

『どうしてここに？』

まるで大人が小さい子供に語りかけるように、彼は私の側に屈み、そして私に目線を合わせる。

ジウン「Aちゃんに会うため。」

ジウンオッパは私と話す時、いつもこんな調子だから困っている。

冗談だと分かっていても、少しドキッとしてしまうから。

『で、本当は？』

笑いながら"スルースキルが上がったね、"なんて言ってくるから、そろそろ自分の罪を自覚して欲しいものだ。

ジウン「そういえばさっき、"ジウンオッパ…"って言ってたけど、」

ジウン「夢の中でも俺の事考えてたのかな？」

え、え、え、、

うそ、そんな事言ってたの、私。

一気に顔が熱くなる。

恥ずかしすぎて、今すぐここから逃げ出したいくらいだ。

『あ、えっと、』

ジウン「ごめんごめん、嘘嘘ㅋㅋㅋ」

堪えていた笑いが堰を切ったように溢れ出すジウンオッパ。

…ひどい！

そうだった、彼はそういう人だった。

気を抜くと直ぐに騙されるところ、治していく必要がありそうだ。

ジウン「顔真っ赤、」

ジウン「あーほんと、かわいすぎる。」

『何か言いました？』

ジウン「んー、なんも?」