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｢きっと旅なんてしとらんくても、ショッピ君も知っとるやろ？お前の事や、色んな国や種族の歴史をある程度勉強しとるんちゃうか？
獣人はよく奴 隷として売買され、戦争や雑用に即戦力としてよう使われる。闇市で獣人を連れて歩く奴らを見かけん日は無いと思うで。｣
コネシマの青空を映したような大きな瞳はいつになく静かだ。
｢今はもう殆ど潰されてもうたけどな、獣人には獣人の集落とか隠れ里が方々にあってな。俺もそこで生まれて、そこで育ってんけど。獣人って言っても色んな種族がおって、俺みたいな狼っぽいのもおれば、虎っぽいのもおるし、まぁそういう奴らが人間の目をかいくぐりながら、一緒に暮らしとったわ。
そんなある日、俺らが住む集落を人間が嗅ぎつけてきてんな。どっから話が漏れたんたか、人売りの集団が流れ込んできて、老いぼれ以外の男も女も子供も皆捕まえていった。
俺らの家は少し離れてたから、その騒動を聞きつけて直ぐに逃げようと思った。俺らは五感も優れとるから少し離れとっても聞こえるんや。
けど、人間の襲撃は予想以上に早くてな。荷物をまとめた時、俺らの家の玄関を踏み倒して奴らは入ってきた。｣
コネシマはガシガシと体を洗うとシャワーを浴び、まるで犬のようにぶるぶるっと身震いした。顔に水が飛んだゾムは顔を顰めてそれを拭った。
｢俺はその時…3歳とか？ホンマにちっちゃかってん。だから俺自身はその時のことを朧気にしか覚えてへんけどな。俺と、母親と父親とでいる所に人間が来て、俺らは連れ去られる…所だった。
ただな、俺の親は…俺を売っただけで見逃された。｣
ショッピとゾムが少しだけ視線を交え、先に湯船に浸かったコネシマの後に続いた。コネシマは頭に畳んだタオルを乗せ、濡れて大人しくなった髪から垂れる水滴を目で追っていた。
｢俺の親はさ、精神になんかの障害があったみたいでさ。父親がそうやったんかな。通常は本当に普通の奴やねんけど、一定の期間経つと理性のリミッターがはち切れて、人を襲うようになってまう、みたいな？狼男に似た性質を何故か持ってたんよな。で、母親はそれを抑えられるフェロモンかなんかがあったらしく、唯一父親を抑えられる人やったらしい。
人間側も商品が人間襲ったら困るやろ？そんなもん売られへんやん。しかも、売らんとしてもそんな危険なん消した方が得やん。
そこで、命を守るために親がとった行動は、子供でなんの障害もない俺を売り飛ばすことやったんや。｣
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ぽいぽい(プロフ) - 雨の止まない街さん» 初めまして。一気読みお疲れ様でした！温かいコメントに元気出ました！ありがとうございます！ (2019年12月17日 12時) (
レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
雨の止まない街(プロフ) - 初めまして。数週間前に本編一気読みした者です。率直に言うと大好きです。更新は無理のないようにして下さい。陰ながら応援しています！ (2019年12月17日 11時) (レス) id: 73a1ddffb6 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 紫陽花さん» ありがとうございます！更新少しローペースですが、楽しんで貰えれば幸いです。 (2019年10月24日 19時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - めっちゃ好きです。もう言葉に表せないくらい。頑張ってください！ (2019年10月24日 17時) (レス) id: d538ff0020 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 納豆の化身さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます！多分更新またサボります(あれ？？？)けど、これからも温かい目で見てやって下さると光栄です。 (2019年10月17日 23時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽいぽい | 作成日時：2019年10月16日 8時
