15話 理由 ページ17
月「...僕は、何も感じない」
貴「っ.....」
その言葉に心を抉られた気がした
なんで、どうして
そんな私の考えを見透かしたように月島は続ける
月「...理由話すから聞いてて。じゃないと君、いつまでもお菓子捨てるなって絡んでくるデショ。」
貴「ぇ...」
月「最初は嬉しかったよ。でもやっぱり中には「そういうモノ」も混じってた。貰う量が増えれば当然「そういうモノ」も増えるワケ。」
貴「...」
月「それでプレゼントとかだんだんウンザリしてきて、「そういうやつじゃないモノ」まで疑うようになって、結果それがどうなろうが何も感じなくなったってこと。以上」
月島の本音を聞いて、ハッとした
私、理由も聞かないで月島のこと勝手に嫌ってた
貰うってことにそんな辛い思いしてたなんて
少しも考えつかなかった
貴「...私...なんも知らないくせに...月島のこと悪者だと決めつけてた...」
月「まぁ、いちいち心痛めてたら自分が苦しいだけデショ。何も感じなくなることが悪いことってわけじゃないし」
...
なんだろう
なんか、ほっとけない
ずっとそんな風に何にも感じないなんて
月「それじゃ僕、教室戻るから」
貴「...ちょっと待って。月島、お昼食べた?」
月「...食べてないけど」
貴「じゃあこれ、食べて」
武ちゃん先生に渡すはずだったお弁当
中身は無事なはず
月「はぁ?もう昼休み終わるし、だいたい僕手作りは食べないって今話したばっかだよね?」
貴「あー!なんだか足が痛いなー!さっき捻ったのかもー!!これは月島に付き添って貰うしかないなぁうんうん!( ゚∀ ゚)」
月「何言ってんの。さっきまでピンピンしてたくせに...」
貴「いいから食べて。私調理実習あるのに作ってきちゃっただけで自分のお弁当に変なもの入れるほど変人じゃないし。」
月「...」
貴「それに決めたの。私月島に絶対、「美味しい」って...「貰ってよかった」って思わせることにした。私からのは捨てさせないからね。」
月島をまっすぐ見据えて
お弁当を差し出す
月「なにそれ...でももう無理やり口に突っ込まれるのはごめんだから、特別に食べてあげる。」
逸らしたのは月島だった
私のダイレクトあーんはトラウマものだったか...
食べ終わったらごちそーさまと言って保健室を出ていってしまったけど
きっと、美味しいって思ってくれたんだろうなぁ
少しだけ、私と月島の距離が縮まった気がする
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ゆいぽー(プロフ) - 面白いのですが、谷地と普通に喋ってるので、人見知りではないんじゃないですかね…? (2018年5月26日 21時) (レス) id: 477dbcdf20 (このIDを非表示/違反報告)
天寿(プロフ) - アオさん» ご意見ありがとうございます!直しました(´>∀<`) (2018年4月24日 21時) (レス) id: 674e3d5a1b (このIDを非表示/違反報告)
アオ - もしかして、夢主ちゃん合宿に参加する流れですかね?というか、白福さんのこと、福ちゃんって呼んでいるのですね。あと、私の勝手な意見なのですが、白福さんの台詞は、小文字を使うより、「〜」を使う方が白福さんっぽいと思います。 (2018年4月24日 10時) (レス) id: 95a693fe0b (このIDを非表示/違反報告)
天寿(プロフ) - アオさん» なるほど!願い事叶うといいですね!!(´∀`)私がやるときっとケーキが穴ぼこになります笑 (2018年4月21日 16時) (レス) id: 674e3d5a1b (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 違いますよ。「ケーキにたてた、ろうそくの火を吹き消す時に、願い事をする」というおまじないです。 (2018年4月21日 11時) (レス) id: 95a693fe0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天寿 | 作成日時:2018年2月19日 1時