掃除【オリジナル】 (ページ4)

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「タイヨウーごはんよー」
「はーい」
「掃除屋」のことは覚えていなくても差し支えないだろう。
「今日のごはん結局何になったのかな」
僕は夕飯を食べるため、自分の部屋から出てダイニングへ向かった。
もうその頃には「掃除屋」のことはあまり頭になかった。
夕飯を食べ終わり風呂に入った後、自分の部屋へ戻った。
相変わらず汚い部屋だった。
「僕の周りはどこも汚いな」
「そうね」
「うっわぁ」
心の中で思っていたことが口に出てしまっていたらしい。
いつのまにか後ろにいた母に同意されてしまった。
「あんたも来年は中学生なんだから、整理整頓できるようになりなさいよ」
「でもどうしたらいいのかさっぱり」
「はぁ、、、、まずは身の回りのものを捨てたりしときなさいよ」
母は呆れたようにそういうと、リビングへ戻っていった。
「、、、、身の回りのものを捨てる、、、、か、、、、」
なぜかふと、「掃除屋」のことを思い出した。
「まぁ、、、、やってみるか」
僕は足元に落ちていたハサミを拾い、
身の回りの整頓を始めた。
──────────────────────
翌日、事件が起きた。
「○県×市△△区○△町で、大量殺人事件が起きた模様です。
犯人は見つかっておらず、現在も逃走中です。
殺害された人物は、○△町のアパートに住む野口明夫(のぐちあきお)さん、
その妻の照子(てるこ)さん、長女の月(るな)さんです。
長男である太陽(たいよう)さんは現在行方不明で、
犯人による誘拐と見られています。
その他にも、太陽さんと同じクラスの男子生徒数人が殺害されています。
殺害された生徒は、全員太陽さんと仲が良かったということから、
犯人は太陽さんになにかしら恨みを持っていた可能性が高いと見られています。
それでは次のニュースです。──────────────────────」
ﾌﾟﾂｯ
「いやー汚いねー」
「野口太陽、小学六年生、12歳、ふふww」
「よっし掃除しますか」
「なにカッコつけてんだよバツイチ」
「うるせぇお前もきれいにしてやろうか？」
「いやー久々に遠出しなくて済むねー」
「最近は△県ばっかだったしな」
「ふう、じゃあ行くかぁ」
○県の少し高級そうな一軒家。
そこには、3人の男達がいた。
男達は、妖しく笑っていた。