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「おはようっ・・・ござい、ます…」



オフィスに入ると

みんなの冷たい視線が一気に飛び掛かって来た。


中学生の時のいじめられていた記憶が蘇る。
あの時の光景と同じだ。

息をするのが苦しくなった。


北「おはよ朝霧ちゃん」


そんな中、北山先輩はいつもと変わりなく
笑顔で私のところに来た。


北「ちょっと、いい?」



じわじわと変な冷や汗が出てきて、
目の前がぐらぐら歪んで見える。


先輩の後ろについていくのもやっとで、

ふと見れば
端っこで由奈ちゃんが泣いている姿が見えた。




「あ・・・ゆなちゃん、、」

北「だめだ。」


心配で、ふらっと駆け寄ろうとしたら
北山先輩は痛いくらい思い切り私の腕を掴む。


「っなんでですか」

北「行くな。行っちゃだめだ。」



こんな真剣な目をしている北山先輩を見たのは初めてで
私も唖然とする。

今の置かれている状況が全く理解できなかった。



北「俺は、朝霧ちゃんがそんな人じゃないってわかってる。
それを前提に話すから、、よく聞いてな。」


強く手に力を入れて握りしめた。



北「早見のミスが今全部朝霧ちゃんの責任になってる。」


「…っ新人教育として任されていたのは私です。だから、」


北「そうじゃなくて、
早見自身がミスをしたのは朝霧ちゃんだって話してるんだ。」


「…っ、」


北「肝心なところが教えられてなかった。
この仕事も全部放ったらかしで、って。」


「なんで、そんなこと…
ッッ私、由奈ちゃんと話してきますっ」


北「ちょっとッッストップストップ、」


「なんでっ」


北「今話したって、感情的になって解決はできないから。

俺営業で外回らなきゃいけないんだ。
朝霧ちゃんついてきてくれない?」



真剣な表情をした後に
いつもの北山先輩に戻り、両手を合わせて頭を下げた。



北「一人じゃ寂しくって。

お昼奢るからさ!行くよ!」





そう言ってほらほら!って背中を叩き
さっき乗ったはずのエレベーターに乗った。









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裕太 - このみ (2021年8月9日 13時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
かな - こんにちは!私涼風さんの作品大好きで、載せてある作品も全部拝見したことがあります!衝撃でしたが納得です。笑ここまで飲み込まれる作品、素敵だなと思っていたので!これからも応援しています! (2021年7月22日 16時) (レス) id: 0aabf425eb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もう更新はないのかなって思ってたから本当に嬉しいです…。しかもあんな玉森先輩の呼び捨てとか不意に出るタメ口が好きすぎます!!これからもゆっくりでいいので更新待ってます。 (2021年7月22日 15時) (レス) id: 16253f3e09 (このIDを非表示/違反報告)
000(プロフ) - さつきさん» そう言ってもらえて凄く嬉しいです。ありがとうございます! (2021年5月23日 21時) (レス) id: 93533482e6 (このIDを非表示/違反報告)
さつき - 面白いです!続きが気になる!! (2021年5月20日 0時) (レス) id: 16253f3e09 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:000 | 作成日時:2021年5月19日 19時

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