いちにち Kei.Inoo 完結

じゅう ページ10

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綺麗な寝顔を見つめる。








今まで、何回も何回も見てきた寝顔。








それも、これで終わり。




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あなたとご飯を食べるのも








あなたとこたつに入るのも








あなたと一緒にいれるのも







もう、全部全部、終わり。






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すやすや眠る、真っ白でまあるい頬に






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ぽたん、ぽたん…………






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滴が落ちていく。




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すぐに死んじゃったから、泣く暇なんてなかったんだけど








というか、あなたの隣に居る限り、泣く事なんてなかったんだけど。





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「……っ、慧く……っ、」








ボロボロと落ちていく涙。







痛い、痛いよ……心臓が、痛い。






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『……なんで、泣かないの』







ねえ、やまだくん……







泣けない慧くんの変わりに、沢山泣くから。





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『……悲しくないの、ねえ！！







お前………Aちゃんを想う気持ちなんて、そんなもんだったの……？』








悲しめない慧くんの変わりに、私が全部全部、悲しい事食べちゃうから。





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『……Aは、笑う俺が好きだから』









だから、慧くんの笑顔、守って？







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ぎゅう、








あったかい。








……あったかいね。

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