二百八十五話* ページ40
「ワンダイヤル、グングニル！！」
黄猿に向かって放つ槍状の蒸気。
北欧に置ける主神オーディンが持つ神の槍の名を借りた私の最高の技。
一撃放つにはダイヤルいっぱいの蒸気を必要とする。かなりの消費量だが、それに見合った破壊力を持つ。
技の放ち方も、力の使い方も、手に取るように分かった。
この戦乱の中で、ひどく頭は冷えていた。
これも神に食われた影響なら、あながち悪くなかったかもね。
「またあ、何度ォ……邪魔をする気だァ〜？」
私が技を放って、数秒も待たずに復活を果たした黄猿。最初から効くとは思っていなかったけど、こうもピンピンとされると少し腹がたつ。
「ワンダイヤル、グレイトフルスチーム！」
先ほどオニグモ将校に食らわした技を放つ。
思っていた以上に蒸気を詰めたダイヤルの消費が激しい、これでもう残り十個ぴったしだ。
のちの事を考えると、もう使えないな……!
「口から肺に蒸気を入れて、そこから内部を破壊した…。やっぱり効かないものだね…お猿さん」
「…すまねぇ湯煙！助かったよい！！」
不死鳥の力を使い、黄猿から受けた傷を治癒させたマルコがその場に現れる。
「…鬱陶しいねェ〜…！」
「おめぇみたいなルーキーに助けられたとなっちゃあおれの面目丸つぶれだ！」
「不死鳥マルコォ〜〜…まぁた復活したのかい〜…」
光り輝く脚を、青い炎が防ぐ。その青い炎は、蹴りを受け止めた後も、その場でユラユラと揺らめきながらその場にとどまった。
「もう助けられない、ごめんね！！」
「ンなことわかってる！お前は麦わらの援護に行け！！」
「行かせると、思ってんのかぃ……？」
「思ってるよ！最後っ屁だ、食らいな！」
「そんなの…！いくらやっても無駄だよい！早く先に行け！」
「……」
マルコに押され、ここを離れようとする私。
言われたとおりに、ルフィ君のもとに舞い戻る。
残ダイヤルが少なくなってきている以上、下手な戦闘は避けたいからね。
大将と勝負なんて、やってられないいってばよ。
「待たんかい、秘匿の娘。おどれはわしが始末する」
「げぇ、ラスボスが出張ってくんなよ……」
「訳の分からんことを。」
一番話し合いが通じない男が立ちふさがる。
確かにオヤジさんも、マルコ達隊長格も各々手いっぱいだもんなー。
こいつは今フリーってわけだ。
「おどれが持つ情報や、おどれ自身の事、色々と不可解なことが多い」
「ふーん？それで秘匿の娘って呼んでるの？いいねぇ、湯煙よりよっぽどましだ」
ミステリアスガール。
うぅん、妖艶な感じがしてぐっと。
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シーデン(プロフ) - あかりさん、有難うございます、修正いたしました…。わぁ…恥ずかし…何故気づかなかったのか…。二度は無いよう、見直しを心がけます。ご指摘、誠に有難うございました。 (2017年6月10日 16時) (
レス) id: f1f9c9e809 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - これだと、武装色と見聞色はブルックが1番強い事になってます (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 正しくは、1<2<3の様に広がっている方が大きくなります (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - すいません、不等号の向きが逆になってます！ (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
シーデン(プロフ) - 正実さん、ご指摘誠にありがとうございます。わたくしの注意不足です、申し訳ございません。ご指摘頂いたところは修正いたしました。 (2017年5月2日 17時) (レス) id: f1f9c9e809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シーデン | 作成日時：2017年4月12日 15時
